天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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フェイスオン銀河

銀河および銀河の形態分類を参照。

リカルド・ジャッコーニ(Riccardo Giacconi; 1931-2018)は、イタリアに生まれ後にアメリカに国籍を移した天体物理学者。
小角反射を利用したX線望遠鏡を開発し、1950年代からロケットに搭載したX線望遠鏡と検出器で宇宙X線の観測を試み、太陽系外からX線が届いていることを初めて示し、1970年打ち上げの最初のX線天文衛星であるUHURU衛星、1978年打ち上げのアインシュタイン衛星、1999年打ち上げのチャンドラ衛星を主導するなど、X線天文学を開拓し、その発展もに大きな役割を果たした。
1981年からはハッブル宇宙望遠鏡のために設立された宇宙望遠鏡科学研究所の初代所長、1993年からはヨーロッパ南天天文台の所長、1999年からはアルマ望遠鏡を運用する大学連合株式会社の社長を務めた。「宇宙X線源の発見につながる天体物理学開拓への貢献」に対し、レイモンド・デービスJr.、小柴昌俊とともに2002年のノーベル物理学賞を受賞した。

NASAのマーズ2020ミッションの火星表面探査車の名称。パーサビアランス(perseverance: パーシビアランスとも表記)は「忍耐」という意味で、愛称はパーシィ。カメラ等の観測・分析機器の他に、地球以外の大気中をはじめて飛行する超小型の軽量ヘリコプター(ドローン)「インジェニュイティ」(Ingenuity: 創意あふれる工夫という意味)が搭載されている。2020年7月30日に打ち上げられ、2021年2月19日早朝(日本時間)火星のジェゼロクレーターへ着陸した。
パーサビアランスの最大の科学目標は、火星にかつて微生物などの生命が存在した痕跡を見いだすことである。着陸地点のジェゼロクレーターは、北緯18度の直径50kmほどのクレーターで、河川が流入した三角州地形が複数有り、粘土鉱物も確認されている。長期間水が存在して生命の痕跡が残っていることが期待される。着陸地点付近の様々な場所で地面を掘って土や岩の破片など試料を採取し分析するほか、それを容器に入れて地表面に置き、後継のミッションでそれを地球に持ち帰ってさらに詳しく分析するサンプル・リターン計画の一翼を担う。回収にあたる火星周回機と着陸船は2026年に打ち上げ、サンプルは2031年に地球に帰還する予定である。パーサビアランスは、キュリオシティの経験を基にさらに高度な技術を投入して設計されている。重量は約1トン。火星表面で5-20 kmを移動することができる。
パーサビアランスには、土壌や岩石の化学組成や鉱物組成を調べる高性能カメラ、X線蛍光分光計、地下10mまで調べられるレーダー撮影装置、温度・湿度・風など気象状態を計測する装置、火星大気中の二酸化炭素から微量の酸素を作る装置などさまざまな観測・分析機器が搭載されている。2021年4月19日にはインジェニュイティが初めての飛行に成功した。地球以外の天体で人類が回転翼機を飛行させたのは初めてのことである。ちなみに火星の大気はとても薄く、表面の大気圧は地球の1%以下である。また4月21日には、実験装置「MOXIE(Mars Oxygen In-Situ Resource Utilization Experiment)」によって、火星の大気に含まれる二酸化炭素から1時間で約5.4グラムの酸素の生成に成功した。これは1人の人間が約10分間呼吸できる量である。
NASAの関連サイト:
https://www.nasa.gov/perseverance
https://mars.nasa.gov/mars2020/


パーサビアランスの着陸までの映像

https://youtu.be/embed/4czjS9h4Fpg


超軽量小型ヘリコプター「インジェニュイティ」の初飛行の映像

https://youtu.be/embed/QNpNVscpN3E/blockquote>

その片方がパルサー中性子星)である連星。双方ともパルサーである二重パルサー連星も含むほか、片方がパルサーであって、もう一方がブラックホール白色矮星、中性子星、あるいは通常の恒星である連星を含む、幅広い連星系に対して用いられる。
1974年、マサチューセッツ大学のハルス(Russell Hulse)とテイラー(Joseph Taylor, Jr.)が発見したパルサーPSR B1913+16は、もう一つの中性子星と連星系を成している。このパルサー連星は、エネルギー損失により軌道が縮小し公転周期が短くなっている。一般相対性理論が予言する重力波の放出によるエネルギー損失と、観測されたエネルギー損失の割合が正確に一致しているため、このパルサー連星は重力波が実在する確実な証拠とされた。ハルスとテイラーはこの業績により、1993年のノーベル物理学賞を受賞した。重力波は2015年9月にアメリカの重力波観測装置LIGOにより、アインシュタインの予言から100年後に初めて観測された。

連星を構成する天体が両方ともパルサー(中性子星)として検出されている連星系。現在 J0737-3039ただ一つの連星のみである。先に発見されたパルサー PSR J0737-3039A の自転周期は0.023秒, 後から発見されたパルサー PSR J0737-3039B の自転周期は 2.7秒である。2つのパルサーは重力波放出によって軌道角運動量を失うことで近づき、約85万年後に合体すると一般相対性理論に基づく計算で見積もられている。PSR J0737-3039B と地球との間にPSR J0737-3039A が位置する時、PSR J0737-3039Bから観測される電波パルスに吸収が見られる。これはPSR J0737-3039Aの周囲の磁気圏プラズマの影響であり、そのプラズマ密度が測定されている。二重中性子星連星も参照。

天文学の振興及び普及を目的とする公益社団法人で、100年を超える歴史を持つ学術団体である。2021年に「天文学のすすめ」を公開した。
日本天文学会は1908年(明治41年)1月19日に創立され、1935年(昭和10年)1月18日に「社団法人日本天文学会」としての設立を文部省から認可された。1897年(明治29年)制定の民法で定められていた公益法人制度の改革が2000年に始まり、2008年12月に公益法人制度改革関連3法案が施行され、それ以前から存在していた法人は施行日から5年以内に新制度下の法人に移行することが定められた。これを受けて、社団法人日本天文学会は新制度の下で公益認定を受け、2012年(平成24年)12月28日に内閣府に登記を行い、「公益社団法人日本天文学会」が発足した。2019年現在の会員数は約3,300名である。会員(正会員、準会員)には天文学の研究者のみでなくアマチュア天文家など愛好家も含まれる。
主な事業は、年に二回春と夏に行われる年会の開催、研究成果を世界に向けて発信する欧文研究報告 (Publications of the Astronomical Society of Japan: PASJ)の発行、および研究成果の解説、学会の活動報告、会員間の連絡などを行う会誌「天文月報」の発行である。このほかにも、各種表彰、若手のキャリア支援、男女共同参画の推進、天文教材開発など天文教育普及活動、インターネット天文学辞典(この辞典)の公開・改訂などの活動も行っている。
各種表彰には、研究業績の表彰に加えて、天体発見賞、天文功労賞、天文教育普及賞など研究者以外を対象としたものもある。2018年度からは、日本天文遺産の認定も行っている。
天文学の普及も目的の一つに掲げており、古くから教材などの開発も行っている。星座早見を編集し出版社を通じて販売しているほか、デジタル画像がまだほとんど利用できなかった1991年に、木曽観測所の天体写真をもとに天体カラー写真スライドセット「遙かなる宇宙へ」を頒布し、教育現場で広く使われた。2008年の創立100周年を記念して、全17巻の「シリーズ現代の天文学」と「日本の天文学の100年」を刊行した。記念切手も発行された。「シリーズ現代の天文学」17巻に基づいて編纂されたシリーズ別巻「天文学辞典」が、このインターネット版天文学辞典の母体である。このシリーズは2版化が進められており、2025年1月段階で、7巻と14巻以外の15巻が第2版となっている。また2024年9月に、新たに18巻として『アストロバイオロジー』が加わった。
日本天文学会の事務所は東京都三鷹市の国立天文台三鷹キャンパス内にある。
ホームページ:http://www.asj.or.jp/

ガス中の原子・分子やイオンの運動による光のドップラー効果の影響で、輝線吸収線に生じる幅。その半値幅の半分(半値半幅)に相当する波長のずれを生じさせる速度を用いて、「ドップラー幅2000 km/s」などと表されることが多い。線幅拡大フォークト輪郭線輪郭自然幅も参照。

様々な時間や場所における星空および天体の運動を、観覧者をおおうドーム型のスクリーンに再現する装置。ドーム内に設置された装置のみでなく、ドームまで含めた設備全体、さらに、それを含む施設全体をプラネタリウムと呼ぶことも一般的である。そこから派生して、ドームや投影機を持ち運んで投影する移動式のものをモバイルプラネタリウムと呼んだり、単に星空を映す器具や家庭用のもの、さらにコンピューターやゲーム機などで星空を扱うソフトウェアもプラネタリウムと呼ぶようになっており、多義的に使われている。もともとプラネタリウムという言葉には、惑星(planet)に場所を表す接尾辞(-arium)がつけられ、惑星(の動き)を再現する場所という意味がある。

現在のプラネタリウムの投影法には大きく二つの方式がある。一つは、光源からの光を、星の位置に孔をあけた恒星原板を通過させてドームに映す光学式。もう一つはコンピューターの画面をドームに映し出すデジタル式である。本来点像である恒星像の再現能力という点では、光学式がすぐれているが、デジタル式は映像投影機としての能力が高いので、大型のプラネタリウム施設では両者を併設すことが多い。しかし近年ドーム型のLEDディスプレイ(自発光タイプ)が開発されたり、プロジェクタータイプの場合でも映像の解像度や輝度が向上しているので、より汎用性のあるデジタル式のみを設置する施設(主に中型〜小型)も増えている。

プラネタリウムでは、その夜の星空や天体の運行から、天文学・宇宙科学一般についてのさまざまな話題が取り上げられる。初期には解説者が生で解説を行なっていたが、コンピューターなどの進歩により、プラネタリウム本体や各種映像機器の自動化、さらには録音された解説によって投影を行なう施設も増えている。プラネタリウムでは、学芸員など専門職員がいるのが本来であるが、機器の自動化とともに専門職員を置かない場合や、運営自体を外注することも多い。従って体験できる内容や科学的レベルは施設によってまちまちなので、様々な施設を訪れ、自分の好みに合ったプラネタリウムを探すことが勧められる。ちなみに、日本で稼働している一番古いプラネタリウム投影機は明石市立科学館のカール・ツアイス・イエナUPP23/3(2024年4月現在。1960年から兵庫県南部地震(1995年)の影響による中断を含み60年以上に渡り稼働中)、日本最大の大きさは名古屋市科学館の内径35メートルで、世界最大のプラネタリウムドームとしても2011年にギネス登録されている。(2017年にロシアのサンクトペテルブルクにプラネタリウムワン(planetarium 1)という直径37メートルのドームシアターが作られている。)また、横浜こども科学館のプラネタリウムは「最も多くの星を映し出す投影機」として、郡山市ふれあい科学館スペースパークは「地上から一番高いところにあるプラネタリウム」としてギネス登録されている。

近代的な光学式プラネタリウムは、1923年ドイツのカールツァイス社で誕生し、同年10月21日にドイツ博物館で試験公開された。その後改良が加えられ、1925年5月7日にドイツ博物館でプラネタリウムが常設されたことを記念し、国際プラネタリウム協会(IPS)では2023年から2025年をプラネタリウム100周年として記念行事を行なっている。なお、日本プラネタリウム協議会の調査によると、2023年12月現在で日本にはおよそ300の施設が稼働しており、世界2位のプラネタリウム保有国となっている。新型コロナウィルス拡大前の2018年度の全国のプラネタリウムの見学者総数は約889万人、2022年度は790万人であった。

 

日本プラネタリウム協議会のホームページ https://planetarium.jp
明石市立天文科学館プラネタリウム https://www.am12.jp/planetarium_index/
名古屋市科学館プラネタリウム http://www.ncsm.city.nagoya.jp/visit/planetarium/about/

マージャー(銀河の)のこと。

 

宇宙とその中にある全てのものの起源と進化とその性質、およびそこで起きるさまざまな現象を知ることを目的とする学問である。「天文学」の他に「天体物理学」、「宇宙物理学」、「宇宙科学」などそれぞれの側面を反映した名前も用いられるが、天文学とそれらの違いは明確に定義されてはいない。天文学の内容については、日本天文学会が2021年に公開した「天文学のすすめ」と「大学で学ぶ天文学」も参照されたい。

天文学は人類の歴史で最古の学問の一つであるが、20世紀後半とくに21世紀に入ってからの天文学の発展はめざましく、他の学問分野との新たな関わりも生まれている。天文学の対象は、その現場に行って測定することができず、また条件をいろいろに制御して実験をすることができないものである。惑星探査機等の登場によって、太陽系内の天体は、現場やその近くで観測ができるようになって、これらの多くは天文学というより惑星科学の主要な対象となった。また近年続々と発見されている、太陽以外の恒星の周りを回る太陽系外惑星は、天文学の新たな対象であるが、惑星科学、生物学、化学など広い分野を含むアストロバイオロジーの対象ともなっている。

天文学では、対象から地球に届くさまざまな情報を収集し分析する受動的な研究方法が主体となる。宇宙から届く情報を得るための最も伝統的な観測手段は電磁波で、中でも可視光は古代から観測の主役であった。20世紀までは可視光以外の電磁波による観測では、空間分解能や波長分解能など分解能が十分でなかったので、電磁波の全ての波長で可視光に匹敵ないしは凌駕する高品質の観測を実現することを目指した。それは「多波長天文学(multi-wavelength astronomy)という標語で天文学の目標となっていた。現在では、電波赤外線紫外線X線ガンマ線という電磁波のほぼ全ての波長にわたって高い空間分解能で宇宙を観測することができる。
1912年に宇宙線が発見され、それは宇宙から届く高エネルギー粒子や電磁波であることがわかった。さらに、1997年には大マゼラン銀河で起きた超新星SN1987Aからのニュートリノが日本のカミオカンデにより検出された。これは太陽以外の天体から来るニュートリノの初めての観測であり、ニュートリノ天文学への道が拓かれた。そして2017年には、アインシュタイン一般相対性理論が100年前に予測した重力波がついに検出された。これにより、電磁波、宇宙線粒子、ニュートリノ、重力波などさまざまな観測手段(情報を伝えるメッセンジャー)を総合して研究を進める「マルチメッセンジャー天文学」が天文学の新しい流れとなった。

天体から届く情報の分析にはコンピュータが欠かせない。天文学では実験ができないので、観測結果をコンピュータシミュレーション(模擬実験)の予測と比較することが重要な研究手段となる。このため、コンピュータは「理論の望遠鏡」と呼ばれることがある。さまざまなメッセンジャーからもたらされるデータを整理統合した大規模データベースは新たな発見の宝庫であるが、その構築と分析にもコンピュータは不可欠である。さらに、実験室で宇宙の極限環境に近い状態を作りだし、宇宙にしか存在しない分子や固体微粒子を生成しその反応過程や性質を調べる実験宇宙物理学も天文学の重要な研究手段である。

天文学は、古来から人類の世界観に大きな影響を与えて来たため、現代でも自然科学、工学だけでなく、人文社会分野の多くの学問と関わりを持っている。このため天文学は、科学コミュニケーション・アウトリーチ活動を通じて実社会との関わりが強い学問分野の一つである。日本でもその重要性は以前より認識されており、国立天文台では1994年に広報普及室、2005年には改組拡充された天文情報センターが発足している。全国各地の公開天文台、科学館、博物館、プラネタリウムなどの天文学関連の社会教育施設と連携し、天文学情報の収集と発信、科学コミュニケーションの核となっており、研究とともに天文学には欠くべからざる分野となっている。国際天文学連合(IAU)は、その 'Strategic Plan 2020-2030' で、目標の一つに「学校教育における天文学の利用」を掲げており、2019年に「教育のための支援室」を設置した。このようなIAUの活動に資するため、市民に知っておいて欲しい天文学の基本概念をまとめた ‘Big Ideas in Astronomy-A Proposed Definition of Astronomy Literacy’ や天文学を行う上で開発された技術が多くの分野に応用され市民生活にも役立てられていることを解説した ‘From Medicine to Wi-Fi; Technical Applications of Astronomy to Society’ などの資料が出版されている。

国立天文台天文情報センター公式サイト
https://prc.nao.ac.jp/prc/
'Strategic Plan 2020-2030' (英語版)
https://www.iau.org/administration/about/strategic_plan/
「戦略計画 2020-2030」(日本語版)
https://tenkyo.net/activity/iau-publications/iau_strategic_2019_jp/
'Big Ideas in Astronomy-A Proposed Definition of Astronomy Literacy'(英語版)
https://www.iau.org/news/announcements/detail/ann19029/
「ビッグアイデア-天文学の主要概念-天文学リテラシーの提案」(日本語版)
https://tenkyo.net/activity/iau-publications/big_ideas2020/
'From Medicine to Wi-Fi; Technical Applications of Astronomy to Society'(英語版)
https://www.iau.org/public/images/detail/ann19022a/
「天文学の技術と私たちの生活 医療からWi-Fiまで」(日本語版)
https://tenkyo.net/activity/iau-publications/from_medicine_to_wi-fi/

天文学は便宜上、分野に応じてさまざまな名前で呼ばれる学問に分かれている。しかし、何れもそのカバーする範囲が厳密に定義されているわけではなく、あくまで慣例によるものである。日本の教育現場で比較的よく使われているものを参考のために列挙しておく。
【観測波長による分類】
ガンマ線天文学(gamma-ray astronomy)
X線天文学(X-ray astronomy)
紫外線天文学(ultraviolet astronomy)
可視光天文学(optical astronomy)
赤外線天文学(infrared astronomy)
電波天文学(radio astronomy)
ニュートリノ天文学(neutrino astronomy)
重力波天文学(gravitaional wave astronomy)
【観測場所による分類】
地上天文学(ground-based astronomy)
スペース天文学(space astronomy)
【観測対象による分類:注記あり】
太陽物理学(solar physics)
恒星天文学(stellar astronomy)*1
恒星物理学(stellar astrophysics)*2
星間物理学(interstellar matter physics)*3
宇宙化学(astrochemistry)*4
銀河系天文学(Galactic astronomy)*5
銀河天文学(extra-galactic astronomy)*6
銀河考古学(galactic archeology)
ブラックホール天文学(black-hole astronomy)
観測的宇宙論(observational cosmology)
物理学的宇宙論(physical cosmology)
アストロバイオロジー(astrobiology)
宇宙核物理学(nuclear astrophysics)*7
【原理・手法による分類】
天体力学(celestial mechanics)
位置天文学(astrometry)
天体観測学(astronomical observation)
実験宇宙物理学(experimental astrophysics)
データベース天文学(database astronomy)
時間領域天文学(time domain astronomy)
球面天文学(spherical astronomy)
【天文学と社会】
天文教育(astronomy in education)
天文普及活動(astronomy dissemination)

[注記]
*1 日本では歴史的に、個々の恒星の性質と言うより銀河系天の川銀河)の中の恒星の運動やそれを通した銀河系の構造の研究に対して用いられた。
*2 個々の恒星の構造や進化の研究。
恒星進化論(theory of stellar evolution)、
恒星内部構造論(theory of stellar structure)、
恒星大気構造論(theory of stellar atmosphere)、などに分けることもある。
*3 星間物質の性質やその中で起きる化学反応などの研究。
*4 宇宙で起きるさまざまな化学反応の研究。*3と重なりが多い。
*5 日本では古くは*1でカバーしていた内容。
*6 古くは銀河系外天文学とも呼ばれた。銀河に限らず銀河系外天体をほぼ全て対象に含める。
*7 恒星内部での核融合反応はじめ宇宙で起きる核反応全てを対象。

相互作用銀河を参照。

アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機マーズサイエンスラボラトリーに搭載され、2012年に火星に着陸した探査車(ローバー)の名称。キュリオシティ(curiosity)は英語で「好奇心」を意味する。長さは3 m、総重量は900 kgあり、そのうち80 kgが科学機器の重量である。2004年に火星に降り立ったマーズエクスプロレーションローバー計画のローバーであるスピリットとオポチュニティよりも格段に高度な探査機器を搭載している。2011年11月26日にアトラス Vロケットでケープカナベラル空軍基地から打ち上げられ、2012年8月6日に火星のゲールクレーターの中にある山のふもとに着陸した。
2018年6月7日、NASAはキュリオシティの探査によって、火星に有機分子があること、また、火星にあるメタンの量が季節に応じて変動していることを発見したと発表した。着陸以来キュリオシティは、火星表面を移動しつつ風景を撮影したり、表面を掘って土壌を調査したりして、2024年現在も調査活動を継続中である。
キュリオシテイが撮影した火星表面の動画は火星の項に掲載してある。
ホームページ: https://mars.nasa.gov/msl/home/
キュリオシテイの探査経路と現在位置
https://science.nasa.gov/mission/msl-curiosity/location-map/

アメリカ航空宇宙局(NASA)が、火星表面の地質を観察して岩石を分析することを目的として、2機の無人探査車(マーズローバー)を火星に送り込んだ計画。MERと略称されることがある。2機のローバーはそれぞれスピリット(MER-A)、オポチュニティ(MER-B)と名付けられた。2003年6月10日にスピリットが、同年7月7日にオポチュニティが打ち上げられた。2004年1月3日にスピリットが火星のグセフクレーターに、1月24日にオポチュニティが反対側にあるメリディアニ平原の一角に着陸した。
2機のローバーの運用期間は3か月であったが、スピリットは2010年3月に通信が途絶するまで6年間にわたり探査を実施し、オポチュニティは2018年6月に通信が途絶するまで14年以上にわたって探査を続けた。
ホームページ: https://mars.nasa.gov/mer/

放射強度や形状などが変化する変動天体の研究を行う天文学の分野。時間軸天文学ともいう。一般には変化の時間スケールが「秒」から「年」程度までの短いものを対象とするが、より長い時間で変化する天体を含めることもある。よく知られている対象は新星超新星ガンマ線バースト重力波対応天体などの突発天体(トランジェント天体)である。しかし、周期的あるいは準周期的な変化を示す変光星Tタウリ型星パルサー活動銀河核なども対象である。太陽系銀河系天の川銀河)から遠方宇宙までさまざまな場所にあるこうした変動天体を対象として、その天体の性質、変動のメカニズム、進化などを明らかにするのが時間領域天文学の目的である。
肉眼で空を見ていた時代には、夜空の星々は(日周運動は別として)その位置や明るさはほとんど変わらないように見えた。惑星を除けば、変動天体は歴史書にいくつかの記載例があるだけで極めて希であった(かに星雲を参照)。しかし観測技術が進歩して、とくに広い天域を調べるサーベイ観測が行われはじめると、以前の観測データとの比較から、さまざまな種類の多くの変動天体が発見されるようになった。更に、可視光以外の波長域でのサーベイ観測が行われるようになると、X線新星やガンマ線バーストなど変動の時間スケールが短い新しい種類の変動天体も見つかった。更に2017年には約1.3億光年の距離にある銀河NGC4993から、中性子星同士の連星が合体して発生した重力波(GW170817)が検出され、そのすぐ後に、可視光を含む全ての電磁波において爆発現象(キロノバ)が観測された。
2000年頃から多数見つかってきた多様な変動天体の研究においては、観測には国際協力が不可欠であること、多波長の観測の総合的な解釈が必要なこと、莫大なデータの解析手法の研究も活発になったこと、などの背景から、時間領域天文学という概念が次第に形作られてきた。こうして2015年には、国際天文学連合(IAU)ホノルル総会で、時間領域天文学のワーキンググループが設立された。
時間領域天文学の基礎である変動天体のサーベイは、時間分解能と観測期間(どのくらいの頻度でどのくらいの期間観測するか)、サーベイする天域の広さ、および限界等級(どれだけ暗い天体まで観測するか)の三つのパラメータで特徴付けられる。これらはお互いに独立ではないので、研究目的によって、中小口径望遠鏡による短時間の反復観測、時間間隔は少し開くが大口径望遠鏡による暗い変動天体の探査などさまざまな観測形態が取られる。1時間程度以下の時間分解能と一晩以上の観測期間を必要とすれば、複数の国で経度の異なる場所にある望遠鏡の協力が不可欠となる。そのためには、興味ある変動天体を発見したらすぐに、その情報を世界中の天文台に発信するネットワークの構築が必要となる。また、迅速な発見のためには、ビッグデータの新たな解析方法が必要であり、時間領域天文学は情報科学と密接なつながりを持つようになっている。変動天体のサーベイでは、放射強度だけでなく天球上での位置が変動する天体も検出されるため、その研究を時間領域天文学に含めることもある。
変動天体の観測を行う望遠鏡の例として、可視光のPanSTARRS、LSST(ベラルービン天文台)やラスカンブレス天文台、電波のLOFARとSKA、X線のMAXI衛星、ガンマ線のニール・ゲーレルス・スイフト天文台などがある。また、変動天体探査に特化した高性能カメラの例として、パロマーシュミット望遠鏡の「ツビッキートランジェント天体探査装置(ZTF)」のカメラ(42平方度の視野を60秒以下の時間分解能で撮影可能)と、東京大学木曽観測所シュミット望遠鏡のカメラ「トモエゴゼン」(20平方度の視野を0.5秒の時間分解能で撮影可能)がある。これらのサイトのURLを以下に掲げる。時間分解能60秒以下の広天域変動天体探査は始まったばかりで、今後の発展に大きな関心がもたれている。
国際天文学連合(IAU)の「時間領域天文学」ワーキンググループ
https://www.iau.org/science/scientific_bodies/working_groups/260/
PanSTARRS(Panoramic Survey Telescope And Rapid Response System)
https://www2.ifa.hawaii.edu/research/Pan-STARRS.shtml
ベラルービン天文台(Large Synoptic Survey Telescope)
https://www.lsst.org/
ラスカンブレス天文台
https://lco.global/
LOFAR(Low-Frequency Array)
http://www.lofar.org/
SKA(Square Kilometer Array)
https://www.skatelescope.org/science/
MAXI衛星(Monitor of All-sky X-ray Image)
http://maxi.riken.jp/top/index.html
ニール・ゲーレルス・スイフト天文台(スイフト衛星)
https://swift.gsfc.nasa.gov/
ZTF(Zwicky Transient Facility)
https://www.ztf.caltech.edu/
「トモエゴゼン」(Tomoe-Gozen)
http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/NEWS/pr20190930/pr20190930.html

ホールトン・アープ(Halton Christian Arp;1927-2013)はアメリカの天文学者。ニューヨークに生まれ、1949年にハーバード大学を卒業、1953年にカリフォルニア工科大学からPh.Dを取得。銀河、特に特異銀河の分類ならびにクェーサーの大きな赤方偏移は遠方にあるためではないという主張で知られている。1966年、通称『アープアトラス』(Atlas of Peculiar Galaxies)と呼ばれる特異銀河の写真集を発表。環状のものや、二つ以上が相互作用しているような変形した銀河など338例を集めた。クェーサーの近傍に通常の銀河がしばしば見られることから、クェーサーは必ずしも遠方の天体ではなく、通常の銀河との力学的作用で高速運動をするようになったものという独特の説(1998年にSeeing Red: Redshifts, Cosmology and Academic Scienceを出版)を唱えたが、ビッグバン宇宙論と抵触することから、否定的見方をする人が多い。ウィルソン山天文台およびパロマー天文台で29年に及ぶ研究生活を送った後、ドイツのマックス・プランク研究所に所属、2013年12月にミュンヘンにて86歳で永眠。
アープの公式ホームページ: http://www.haltonarp.com/
New York Timesの追悼記事: https://www.nytimes.com/2014/01/07/science/space/halton-c-arp-astronomer-who-challenged-big-bang-theory-dies-at-86.html

 

 

アントワネット・ドゥ・ボークルール(Antoinette de Vaucouleurs; 1921-1987)はフランス生まれの天文学者。ジェラルド・ドゥ・ボークルール夫人。まだ女性天文学者が少ない時代に夫とともに世界的に知られた業績を挙げた。
アントワネットはパリ生まれ。ソルボンヌ大学で数学、物理学、天文学を学んだ。1944年にジェラルド・ドゥ・ボークルールと結婚以来、長年二人は良い研究のパートナーとなった。パリの天体物理学研究所で実験室分光学から研究を始めたが、ジェラルドとともにイギリス、オーストラリア、アメリカのローウェル天文台ハーバード大学天文台と研究場所を移した。二人は1960年に新しく出来たテキサス大学の天文学科に移ってからは生涯そこで研究生活を送った。
オーストラリアでは数100個の早期型星(B, A, F型)のMK分類を行い、多くの星のカルシウムK線の等価幅を測定した。またジェラルドとともに、大マゼラン銀河の吸収線の観測から構成する星の種族を調べた。1958年にはローウェル天文台で、いくつかのセイファート銀河の中心核が1ヶ月程度の間に変光することに気がついた。これは後に多くの人の観測によって確認された。
アントワネットは非常に注意深く、多くの論文にあるミスプリや天体の同定間違いなどを見つけて訂正することに類い希な才能を持っていた。彼女のこの才能は、夫妻が中心になってまとめた、時代ごとに銀河天文学の基本参照文献となった三つのカタログ(First, Second, Third Reference Catalogue of Bright Galaxies; それぞれRCBG(あるいはRC1), RC2, RC3と略称される)の完成に不可欠なものであった。RC3の制作中に骨髄がんと診断されたが、彼女は死の10週間前まで苦痛の中で自らの作業を行った。RC3は彼女の死後1991年に出版された。
Physics Todayの追悼記事:
https://physicstoday.scitation.org/doi/10.1063/1.2811515
Antoinette de Vaucouleurs Memorial Lectureship:
http://www.as.utexas.edu/lectures/adv.html

マーク・アーロンソン(Marc Aaaronson; 1950-1987)はアメリカの天文学者。キットピーク天文台の4mメイヨール望遠鏡で観測中の事故で死亡した。
アーロンソンはロスアンジェルスで生まれ、カリフォルニア工科大学を卒業後、1977年にハーバード大学で学位を得た。学位論文は銀河観測用の近赤外測光装置を開発し、それを用いて渦巻銀河の近赤外での性質を調べたものだった。
学位取得後にアリゾナ大学スチュワード天文台でポスドクの職を得た。そこでハクラやジャーミー・ムールド(Jeremy Mould)らとともに、近赤外線タリー-フイッシャー関係を再構築する研究を始めた。渦巻銀河の距離指標関係式として提案されたタリー-フイッシャー関係が、Bバンドでの銀河の明るさを用いているために生じる不定性を避けるためであった。近赤外タリー-フィッシャー関係を用いて多くの渦巻銀河の距離を求めた結果、1986年までにアーロンソン達は、おとめ座銀河団への落ち込み運動を高い精度で検出し、大きな空間スケールで見たハッブル定数H0をおおよそ91kms-1Mpc-1と求めた。さらに、宇宙マイクロ波背景放射に対する局所銀河群の運動が、おとめ座銀河団への落ち込み運動と局所超銀河団が全体としてうみへび-ケンタウルス座超銀河団方向に引き寄せられている運動との合成(ベクトル和)で説明できることを示した。これはルービン-フォード効果(ルービンを参照)に始まる銀河の大規模な特異運動(bulk motionあるいはstreaming motionと呼ばれる)の研究に大きな影響を与えた。亡くなった時点において彼は、ハッブル宇宙望遠鏡で銀河の距離を決定するプロジェクトのリーダーであった。このほかにもアーロンソンは近赤外線での観測から多くの業績を上げた。ムールドらとともに、大マゼラン銀河や局所銀河群の矮小銀河中に、中間年齢の星である炭素星を発見した。また、矮小銀河の炭素星の分光観測から速度分散を求め、これらの矮小銀河にも大量のダークマターが含まれていることを示した。
アーロンソンは、1987年4月30日の夜メイヨール望遠鏡で観測中に、空の様子を見にキャットウォークに出ようとして、回転が止まりきっていないドームと扉に挟まれるという悲劇的な事故で36歳の若さで世を去った。アリゾナ大学は彼を記念するMarc Aaronson Memorial Lectureshipを設立している。
Physics Todayの追悼記事:
https://physicstoday.scitation.org/doi/10.1063/1.2811514
Marc Aaronson Memorial Lectureship:
https://www.as.arizona.edu/aaronson_lectureship

ジョン・ハクラ(John Huchra; 1948-2010)はアメリカの天文学者。アメリカのニュージャージー州のジャージー市で、列車車掌の父と主婦である母の元に生まれた。1970年にマサチューセッツ工科大学で物理学を学び、理論家を目指してカリフォルニア工科大学に進んだがすぐに観測天文学に関心を移し、天文学の学位を得た。1976年にハーバード-スミソニアン天体物理学研究センターにポスドクとして赴任して以来、生涯そこで研究生活を送った。
近赤外線による銀河の観測が本格化した1970年代の終わり頃から、マーク・アーロンソン(Marc Aaronson)やジャーミー・ムールド(Jeremy Mould)らとともに、近赤外線での銀河の明るさを用いたタリー-フィッシャー関係の構築を進め、これを距離指標関係式として多数の銀河の距離を求めた。その結果1986年に、ハッブル定数H0をおおよそ91kms-1Mpc-1と求めたことに加え、宇宙マイクロ波背景放射に対する局所銀河群の運動が、おとめ座銀河団への落ち込み運動局所超銀河団が全体としてうみへび-ケンタウルス座超銀河団方向に引き寄せられている運動との合成(ベクトル和)で説明できることを示した。これはルービン-フォード効果(ルービンを参照)に始まる銀河の大規模な特異運動(bulk motionあるいはstreaming motionと呼ばれる)の研究に大きな影響を与えた。ハクラはその後もハッブル宇宙望遠鏡のキープロジェクトのメンバーとしてハッブル定数の決定に貢献した。
ハクラのもう一つの顕著な業績は宇宙の大規模構造を描き出したことである。1979年よりマーク・デービス(Marc Davis)らとともに大規模な銀河の赤方偏移サーベイの嚆矢となった第一次ハーバード-スミソニアン天体物理学研究センターサーベイ(CfA-Iサーベイ)を行い、後にはマーガレット・ゲラ-(Margaret Gellar)らと限界等級を1等暗くした第二次サーベイ(CfA-Iサーベイ)を行った。その結果から見え始めたフィラメント状構造ボイド超銀河団からなる大規模構造、とくに「万里の長城(The Great Wall)」と呼ばれた構造は、その後の赤方偏移サーベイの大流行のきっかけとなった。
ハクラは謙虚な性格で非常な努力家であった。学部時代には、トラックの荷下ろしで学費を稼いだ。「天体物理学で身を立てられなかったらトラックの運転手ができる」と言って、ハーバード大学教授、アメリカ科学アカデミー会員になってもトラック運転手労働組合の組合費を払い続けた。友人のロバート・カーシュナー(Robert Kirshner)は、「私の知る限り、彼はだれよりも1日に働く時間が多く、1年間の観測時間が多かった」と述べている。近赤外タリー-フィッシャープロジェクトでは1年間に130夜観測したと言われている。アメリカ天文学会会長、国際天文学連合アメリカ代表などを務め、2010年のdecadal surveyでも重要な役割を果たした。
ネイチャー誌の追悼記事
https://www.nature.com/articles/468174a

量子力学において、運動する物質一般に付随する波動のこと。量子力学の中心概念の一つである粒子と波動の二重性(wave-particle duality)を表す。光子の粒子性と波動性を結びつけるために導入された概念を、1925年にフランスの物理学者のルイ・ド・ブロイ(Louis de Broglie)が物質粒子一般に拡大して提唱したので、ド・ブローイ波とも言う。ド・ブローイ波長も参照。

ニールス・ボーア(Niels Bohr; 1885-1962)はデンマークの理論物理学者。1885年、デンマーク、コペンハーゲン生まれ。1903年、コペンハーゲン大学入学。その後、ケンブリッジ大学、マンチェスター大学に留学する。マンチェスター大学時代、原子の太陽系模型で有名なアーネスト・ラザフォード(Ernest Rutherford)の影響によって原子模型の研究を始める。帰国後の1913年、従来の原子模型での電子の安定性や観測されている原子のスペクトルを説明するために、原子の中で電子は量子条件を満たす特定の軌道しかとらないこと、軌道間を電子が遷移するときのみ電子は光子を放出、吸収するという原子模型を提案して、量子力学の先駆けとなった。ボーアの量子条件とは、電子を物質波と見たとき、波長の整数倍が軌道長となるとう条件である。
1921年、コペンハーゲンに理論物理学研究所(現ニールス・ボーア研究所)を開き、ヴェルナー・ハイゼンベルグ(Werner Heisenberg)、ディラック、レフ・ランダウ(Lev Landau)など多くの研究者を集め量子論研究の一大拠点を形成して量子力学形成の指導的役割を果たした。1922年、「原子構造と原子からの放射に関する研究への貢献」によってノーベル物理学賞を受賞した。息子のオーゲ・ニールス・ボーア(Aage Niels Bohr)も物理学者で、1975年、原子核物理学の分野でノーベル物理学賞を受賞している。