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炭素星

 

よみ方

たんそせい

英 語

carbon star

説 明

炭素が酸素より多いことにより、スペクトル中に炭素に関連した分子の吸収帯が顕著に見られる恒星。太陽組成に見られるように、酸素は炭素よりも一般に多く、低温度星ではTiO分子や水分子などの吸収帯が強くなる。これに対し、漸近巨星分枝においては内部で炭素が合成されることにより、表面においても炭素組成が酸素組成を上回る星が現れる。これらの星ではC_2やC_2H_2などの分子の吸収帯が強くなり、スペクトル型としてはN型星に分類される。漸近巨星分枝段階でのs過程によってつくられる重元素の過剰を示す星も確認されている。
一方、比較的温度の高い赤色巨星にも炭素過剰を示す天体があり、R型星と分類されている。R型星はs過程元素の過剰も見られず、CH星に見られるような連星系での漸近巨星分枝質量移動の効果も認められないため、まったく異なる炭素の供給メカニズムが存在すると考えられるが、その詳細は明らかになっていない。このほか、炭素星には金属量の低いCH星や炭素同位体異常星(J型)なども含まれる。

2019年09月13日更新

関連画像

炭素星のスペクトル。縦軸フラックス、横軸波長。数多くの炭素に関連した分子の吸収線がみえる。(A. Lançon - M. Mouhcine 2002, A&A 393, 167より引用)。
https://www.aanda.org/articles/aa/full/2002/37/aah2949/img32.gif
ハーバード分類における炭素星(R)の位置。
安藤裕康「星の明るさと色」、シリーズ現代天文学第7巻、野本・定金・佐藤編『恒星』1.1節 図1.1(日本評論社)を改変。