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ラスクンブレス天文台

 

よみ方

らすくんぶれすてんもんだい

英 語

Las Cumbres Observatory

説 明

アメリカのDEC社、アップル社、サンマイクロシステムズ社、グーグル社など多くのコンピュータ関連の企業に関わってきた技術者のウェイン・ロジング(Wayne Rosing)氏が2005年に創設した非営利法人が運用する天文台。2021年現在、アメリカの全米科学財団(NSF)、イギリスのセントアンドリュース大学に加え、いくつかの財団が運営を支援している。本部はアメリカのカリフォルニア州ゴレタ(Goleta)にあり、英国本部がイギリスのチェスター(Chester)にある。ラスカンブレス天文台と表記されることもある。Las Cumbres Observatoryの頭文字からLCOと省略されるが、ラスカンパナス天文台と同じ略号であることに注意。

ラス・クンブレス天文台(LCO)は、世界各地にある遠隔自動制御可能な中小口径の望遠鏡を結んで、24時間観測可能な一つの装置であるかのように運用するネットワーク型天文台である。2021年時点で2台の口径2 m望遠鏡、13台の1 m望遠鏡、さらに主に教育目的の10台の40 cm望遠鏡を6つの天文台サイトで運用している。科学研究と教育によって人類の宇宙の理解に貢献することを目的としている。地球の経度方向に、ある間隔で複数の望遠鏡を置き、北天も南天も観測できることがこの天文台のユニークな特長であるため、即座の対応が必要な突発天体の観測や、時刻が決定的に重要な太陽系外惑星のトランジット、長時間の連続モニター観測のような種類の観測を主要な科学目標に掲げている(時間領域天文学も参照)。NSFの支援によりアメリカの研究者には一定の観測時間が割り当てられるほか、提携している国内外の研究機関からは観測提案も募集している。

科学研究と共に教育(市民科学も含む)もLCOの活動の柱である。LCOの望遠鏡やそれで得られたデータなどを使って、特に発展途上国の若者や科学に触れる機会の少ない人々に教育を提供するプログラム「グローバル・スカイ・パートナー・プロジェクトを運用している。
ホームページ
ラス・クンブレス天文台  https://lco.global/
グローバル・スカイパートナー・プロジェクト https://lco.global/education/partners/


ハレアカラ天文台にあるラスカンブレス天文台の口径2 m望遠鏡(Faulkes Telescope North)

https://www.youtube.com/embed/Z2mWxs3L1gk

2024年06月07日更新

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    * Las Cumbres天文台と望遠鏡の所在地
    https://lco.global/にある図に日本語説明を付記した。
    サイディングスプリング天文台にあるLCOの 2 m望遠鏡(Faulkes Telescope South)と2台の 1 m望遠鏡のドーム
    https://lco.global/observatory/sites/siding-spring/
    グローバル・スカイ・パートナー・プロジェクトの活動の様子
    https://m.facebook.com/lascumbresobservatory/photos/we-are-looking-for-structured-educational-projects-to-use-our-robotic-telescope-/10157686893926519/