天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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トムソン散乱 Thomson scattering

非相対論的な自由荷電粒子による電磁波の弾性散乱のうち、可視光などの低周波の電磁波の散乱で、散乱前後で波長の変化を伴わないもの。 これに対して波長の変化を伴うX線やガンマ線など短波長の電磁波の散乱をコンプトン散乱という。[…]

日食限界 solar ecliptic limits

月の軌道は太陽の軌道に対して約5.1°傾いているため、その交点付近で朔(新月)となるときにしか日食は起こらない。朔となるのが交点に近いほど、太陽と月の離角は小さくなり、日食の食分は大きくなる。逆に、交点から離れすぎると日[…]

熱雑音 thermal noise

物質内で電子が熱運動することに起因する雑音のこと。発見者にちなんでナイキストの熱雑音やジョンソン雑音と呼ばれることもある。回路がもつ時定数の逆数より十分低い周波数では、温度 $T$ の抵抗が発生する熱雑音の単位周波数あた[…]

ノーベル賞 Nobel Prize

ダイナマイトの発明者として知られるスウェーデンの発明家・企業家アルフレッド・ノーベル(Alfred Bernhard Nobel)の遺言に従って、彼の遺産に基づいて創設された世界的な賞。1901年から始まり、物理学、化学[…]

パーセク parsec(pc)

年周視差が1角度秒(1'')となる距離。記号はpcである。年周視差がp''の場合、距離は1/p pcとなる。天文学で用いられる最も基本的な距離の単位である。年周視差はその天体から1天文単位(au)を見込む角度なので、それ[…]

バーデ-ウェッセリンク法 Baade-Wesselink method

星の真の大きさと見かけの大きさ(視直径)から、セファイドやこと座RR型変光星のような脈動変光星の距離を求める幾何学的方法。年周視差による方法と同じ幾何学的方法なので、宇宙の距離はしごの最も基本的な方法の一つである。アメリ[…]

ビーム希釈 beam dilution

対象天体の見かけの大きさよりも角分解能が悪い望遠鏡で天体を観測すると、その真の輝度よりも暗い輝度で分解能程度の広がりを持つ天体と区別が付かない。この現象、あるいは、これによる輝度の過小評価の程度をビーム希釈という。英語の[…]

ビリアル平衡 virial equilibrium

自己重力系において重力と圧力がつり合った平衡状態。このような状態に対してはビリアル定理が成り立つ。ビリアル定理から平衡状態にある半径 $R$ の球対称分布の質量を見積もることができる。系が多数の同質量の粒子からなるとして[…]

プランクスケール Planck scale

ニュートンの万有引力定数 $G$ , 光速度 $c$、換算プランク定数 $\hbar$( $\hbar=h/2\pi$, $h$はプランク定数)の3つの基本物理定数を組み合わせて、長さ、質量、時間の次元を持つ量[…]

放射輸送 radiative transfer

電磁波(光子)によるエネルギー輸送のこと。天文学では、主にプラズマや中性ガスなどで構成される媒質中での電磁波の伝搬に関して、そのエネルギー輸送率に着目して記述することが多い。電磁波(光子)によるエネルギー輸送過程を記述す[…]

ミランコビッチサイクル Milankovitch cycles

セルビア人で土木工学者から地球物理学者に転身したミランコビッチ(Milutin Milanković)が1910年代から40年代はじめにかけて提唱した、地球気候の長期的な変化が天文学的な要因によるとする仮説。ミランコビッ[…]

ラグランジュ座標 Lagrangian coordinates

流体の運動を記述する一つの方法として、流体と一緒に運動する体積素片の位置を追跡するというものがある。このとき、初期時刻における体積素片の位置を示す座標値により各体積素片をラベル付けすることができる。このように流体の体積素[…]

流星 meteor

宇宙空間にある小さな固体の天体が地球の大気に飛び込んできて光を放つ現象。一般には「流れ星」として親しまれている。 国際天文学連合(IAU)の定義と解説に基づくと、流星とは、「宇宙から来る固体の天体がガス状の大気に高速で[…]

流星群 meteor shower

特定の日時に流星の数が増えるものを流星群と呼ぶ。流星群は、彗星や小惑星から放出された流星物質がほぼ同じ軌道上に広がっているところを地球が通過するときに発生する。以前は、彗星軌道上に流星物質が集中してダストトレイルを形成し[…]

流星痕 meteor train

流星が通った後に飛跡に沿って残る淡く輝く痕跡。流星が発光した後に残す流星物質が高温で溶解したプラズマや大気中の原子・分子などが光るもの。数秒以下で消える短痕と明るい流星の場合数分以上発光し続ける永続痕がある。短痕は酸素原[…]

流星物質 meteoroid

流星の元になる小さな天体。流星体とも言う。惑星間空間にある大きさが約30マイクロメートルから1メートル程度の固体の天体。これが惑星大気に突入するときに流星が発生する。 (参考)国際天文学連合による流星天文学の用語の定義[…]

量子雑音 quantum noise

量子力学的な起源で発生する物理量のゆらぎ(雑音)を、量子雑音と呼ぶ。このうち、入射光子数や半導体検出器中の電子数のゆらぎに起因するものは、特にショット雑音と呼ばれる。電波天文学で広く使われているヘテロダイン受信機のように[…]

レイリー-ジーンズの近似式 Rayleigh-Jeans approximation

黒体放射のエネルギー分布であるプランク分布 $B_{\nu}(T)$ や $B_{\lambda}(T)$ を温度 $T$ に比べて低い周波数 ${\nu}$ で近似した式。数学的には、$h\nu \ll k_{\rm […]

惑星間ダスト interplanetary dust

太陽系空間には、さまざまな大きさのダスト(塵)粒子が存在していて、総称して惑星間ダスト(惑星間塵)と呼ぶ。主な起源は小惑星と彗星であり、地球大気に突入した大きな粒子は流星として観測され、分光観測から構成成分が議論できる。[…]