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ビーム希釈

 

よみ方

びーむきしゃく

英 語

beam dilution

説 明

対象天体の見かけの大きさよりも角分解能が悪い望遠鏡で天体を観測すると、その真の輝度よりも暗い輝度で分解能程度の広がりを持つ天体と区別が付かない。この現象、あるいは、これによる輝度の過小評価の程度をビーム希釈という。英語のまま、ビームダイリューションということも多い。

電波天文学では分解能が低いことが多いため、ビーム希釈を認識しておくことは特に重要である。観測で得られるアンテナ温度 $T_{\rm A}$ は、天体の輝度温度 $T_{\rm B}$ の分布をアンテナパターンの重み付きで平均をとったものであるから、天体の輝度分布の立体角 $\Omega _{\rm source}$ がアンテナビームの立体角 $\Omega _{\rm A}$ より小さい場合は

$$T_{\rm A}^{\rm *}\approx {T_{\rm B}}\frac{\Omega_{\rm source}}{\Omega_{\rm A}} < {T_{\rm B}}$$

となって天体の輝度温度より小さくなる。天体の真の輝度が一様で、その広がりが $\Omega_{\rm source}$ ならば、上式より、ビームダイリューションの効果は、$\frac{\Omega _{\rm source}}{\Omega _{\rm A}}$ で評価でき、それを補正して天体の本当の輝度温度を推定することも不可能ではない。

2023年04月19日更新

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    *天体の広がりΩsourceがアンテナのビーム立体角ΩAより小さい場合、アンテナ温度TA*は天体の輝度温度TBより低い値が観測される。画像出典:シリーズ現代の天文学「宇宙の観測Ⅱ 電波天文学」第4章、p.150