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ガス星雲

高

よみ方

がすせいうん

英 語

gaseous nebula

説 明

星間物質が周辺より高い密度で集まり、明るく輝いたり、あるいは光を吸収して黒く(暗く)なったりして、雲のように見える天体を一般的に表す言葉。星雲という名前だが星ではない。
電離ガスが自ら発光している星雲(電離水素領域惑星状星雲)を輝線星雲あるいは発光星雲、ガス中のダスト(塵)が近くにある星の光を反射・散乱して光っている星雲を反射星雲、その両者をまとめて散光星雲と呼ぶことがある。電離水素領域は高温の星の周りの星雲でHα線がとても強い。惑星状星雲は、高温の白色矮星を取り巻く膨張する電離ガスである。望遠鏡の性能が十分良くなかった時代に、表面輝度の高い惑星のように見えたので(歴史的に)惑星状星雲という名前がついているが、惑星とは関係ない。暗黒星雲は、ガス中に含まれるダストが背後から来る光を遮るので、天球上で暗黒の領域として観測される。暗黒物質(ダークマター)とは全く関係ない。超新星残骸もガス星雲に含める場合がある。

2021年07月13日更新

関連画像

暗黒星雲(馬頭星雲)、電離水素領域(オリオン大星雲M42)、反射星雲(NGC1973-77)が一枚で見られる画像。それぞれの色の違いがよく分かる。
東京大学木曽観測所のシュミット望遠鏡で撮影。
発光星雲(電離水素領域)であるオリオン大星雲M42(下)と反射星雲NGC1973-77(上)。電離水素領域は水素のHα線により赤く見え、反射星雲は反射・散乱の効果で青く見えている。
東京大学木曽観測所の105cmシュミット望遠鏡で撮影
ガス星雲
オリオン大星雲M42。明るい部分の中にガスを電離している誕生間もない若い星がある。
(国立天文台)