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星団

小

よみ方

せいだん

英 語

star cluster

説 明

互いの重力によりまとまった構造を持つ星の集団。 星の数の空間密度が低く、まばらな集団となったものは散開星団(open cluster)と呼ばれ、年齢が数十億年程度以下の若い星が多い。 大きな分子雲から星団が形成されると考えられるため、巨大分子雲の分布と同様に天の川銀河銀河系)の円盤部に多く存在している。
これに対して、 星の数が数十万個にも達し、その空間密度が高く重力的に強く束縛され、ほぼ球対称構造を持つ星団は球状星団(globular cluster)と呼ばれる。銀河系内の球状星団には星の寿命が100億年を越すものも多いため、それらは銀河形成の初期段階で生まれたものだろうと考えられている。OBアソシエーションも参照。


オリオン大星雲の中での(散開)星団形成の高精度シミュレーション [クレジット] シミュレーション:藤井通子 可視化:武田隆顕 国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト

https://www.youtube.com/embed/bvKDx8tneUM?si=vGtU0A-LHUauGdra”

2024年04月08日更新

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    散開星団 ペルスウス座h+χ二重星団
    クレジット 東京大学木曽観測所
    球状星団 47 Tuc(きょしちょう座47)
    Credit: Anglo-Australia Observatory
    ハッブル宇宙望遠鏡によるオリオン大星雲
    https://spacetelescope.org/images/heic0601a/ の図に追記。 CREDITS: NASA,ESA, M. Robberto (Space Telescope Science Institute/ESA) and the Hubble Space Telescope Orion Treasury Project Team