天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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ICRF International Celestial Reference Frame (ICRF)

地上からの超長基線電波干渉計(VLBI)観測によって得られた多数の銀河系外電波天体で構成される国際天球基準座標系のこと。国際天文準拠系を参照。

αケンタウリ星系 Alpha Centauri system 

南天の星座、ケンタウルス座で最も明るいα星(αCen)は3個の星からなる三重連星であり、αケンタウリ星系と呼ばれる。太陽系に一番近い恒星系(距離4.3光年)でもある。αケンタウリA、Bと呼ばれる二つの星が、周期79.9年[…]

アルファ磁気分光器 Alpha magnetic spectrometer

磁場を利用して高エネルギー宇宙線や未知の粒子の電荷と運動量を測定する装置。Alpha Magnetic Spectrometer の頭文字をとって AMSと略称される。米国エネルギー省が主スポンサーで、代表研究者サミュエ[…]

アルベド albedo

天体に入射するエネルギーと反射するエネルギーの比。反射率ともいい、0から1の間の無次元の値をとる。気象学や環境学では、地表面が太陽の光を反射する割合を指すことが多い。アルベドは、地表の場所毎に、また雪や雲に覆われるか否か[…]

LLS Lyman Limit System (LLS)

クェーサー吸収線系であるライマン$\alpha$ 吸収線の中で、中性水素柱密度が1017-1020 cm-2 ほどになると波長912 オングストローム(91.2 nm)のライマン端の吸収の徴候を示すものがあり、これをLL[…]

エンケの間隙 Encke gap

土星のリング(環)の主要リング(A, B, Cリング)のうち一番外側のAリング中にある、幅約325 kmの溝状の構造。溝中に軌道をもつ小衛星パンが、周囲のリング粒子を重力作用により跳ね飛ばすことによって、この構造を形成維[…]

オポチュニティ Opportunity

アメリカ航空宇宙局(NASA)が、マーズエクスプロレーションローバー計画で火星に送った二つの火星着陸探査車(マーズローバー)の一つ。もう一つはスピリット。火星表面の地質を観察して岩石を分析した。 2003年7月7日に打[…]

皆既日食 total eclipse

日食を参照。 皆既日食のようす 2006年3月29日の皆既日食(トルコ・シデにて撮像)(クレジット:国立天文台) ECLIPSE 2006 IN TURKEY

カッシーニ探査機 Cassini

アメリカ航空宇宙局(NASA)とヨーロッパ宇宙機関(ESA)が共同で開発して、1997年に打ち上げた土星探査機。当初は、小惑星彗星探査機(Comet Rendezvous Asteroid Flyby(CRAF))と同じ[…]

キュリオシティ Curiosity

アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機マーズサイエンスラボラトリーに搭載され、2012年に火星に着陸した探査車(ローバー)の名称。キュリオシティ(curiosity)は英語で「好奇心」を意味する。長さは3 m、総重量[…]

金星 Venus

太陽系の惑星のなかで水星に次いで、太陽に近い惑星。金星は、内惑星であるため地球から観測すると、太陽から大きく離れることはない(最大離角は47度)。そのため、日の出前もしくは日没直後に観測され、それぞれ明けの明星、宵の明星[…]

クェーサー吸収線系 quasar absorption line systems

クェーサーのスペクトルに見られる多数の吸収線を指し、われわれとクェーサーとの間の宇宙空間にある物質がクェーサーからの光を吸収することによって起こる。特に、ライマン系列のライマンα(アルファ)輝線よりも短い波長側には、宇宙[…]

系統誤差 systematic error

観測や測定の条件などの原因によって、 偶然によらず一定の傾向を持って真の値からずれてしまう誤差のことを指す。統計誤差(ランダム誤差)のように、測定回数を増やす、ないしはサンプルの数を増やすことで小さくすることはできない。[…]

ケプラー Kepler, Johannes

ケプラー(Johannes Kepler;1571-1630)は近代天文学を切りひらいたドイツの天文学者。太陽系のまわりの惑星の公転運動に法則性があることを発見した。このケプラーの法則は、コペルニクス(Nicolaus […]

ゴースト ghost

光学系を構成する光学素子は完全ではないために、明るい光源(天体)からの光の意図しない反射などにより生じる偽物の像。透過素子であるレンズは、わずかであってもレンズ表面での反射が避けられない。反射した光は別のレンズや鏡などを[…]

恒星系 stellar system

互いに重力を及ぼし合う、複数の恒星からなる力学系のこと。連星、星団、銀河などさまざまな規模のものが該当し、主として、天体力学的観点から天体をとらえる場合に用いる語である。太陽系とは異なり、ほぼ同質量の相当数の天体からなる[…]

黄道座標系 ecliptic coordinate system

黄道面を基準面として定義した天球の座標系。この座標系における経度を黄経、緯度を黄緯と呼ぶ。黄緯0°が黄道面であり、黄緯±90°は黄道の極である。黄道の北極を北黄極(North Ecliptic Pole(NEP))。南の[…]

国際単位系 International System of Units

メートル条約の全加盟国が採用しやすい一つの実用計量単位系の確立を目指す国際度量衡委員会(CIPM)の努力と加盟国の協力により制定・維持されている単位系。フランス語の名称“Le Système International […]

国際地球回転・基準系事業 International Earth Rotation and Reference Systems Service(IERS)

月や人工衛星へのレーザー測距(SLR, LLR)、超長基線電波干渉計(VLBI)、全地球測位システム(GPS)など、世界中の観測結果を取りまとめ、国際天文準拠系や国際地球準拠系、両者を結びつける地球姿勢パラメータを維持、[…]

国際地球準拠系 International Terrestrial Reference System(ITRS)

地球重心を原点とし、地球に固定され、地球とともに回転する座標系。具体的には国際地球基準座標系(ITRF)によって構成される。 国際地球基準座標系における観測者の位置(X,Y,Z)は緯度φ、経度λおよび準拠楕円体からの高さ[…]