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LLS

 

よみ方

えるえるえす

英 語

Lyman Limit System (LLS)

説 明

クェーサー吸収線系であるライマン$\alpha$ 吸収線の中で、中性水素柱密度が1017-1020 cm-2 ほどになると波長912 オングストローム(91.2 nm)のライマン端の吸収の徴候を示すものがあり、これをLLS(ライマン端吸収線系)と呼ぶ。LLSは、クェーサーの視線上にある銀河円盤のガスやそれを取り巻くガスハローが引き起こしている吸収であると考えられている。

2023年04月18日更新

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    *クェーサーQ0102-190(赤方偏移3.035)のスペクトルにみられるLLS
    梅村雅之・千葉柾司・西 亮一「銀河形成理論」、シリーズ現代の天文学 第3巻、二間瀬・池内・千葉編『宇宙論II』5章 図5.11(日本評論社)