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金属

中

よみ方

きんぞく

英 語

metal

説 明

天文学では一般にヘリウムより重い(原子番号が大きい)元素を金属と呼ぶ。近年は重元素と呼ぶことも多い。ただし、以下に述べるように、炭素とそれより重い元素を金属と呼ぶ場合もある。このように天文学における「金属」は、化学をはじめとする他の学問分野での意味とは定義が異なるので注意が必要である。化学でいう金属とはまったく異なる化学的性質を持つ元素も天文学では金属と呼ぶ。たとえば、酸素、炭素、窒素、硫黄なども天文学ではすべて金属に含まれる。
ビッグバン元素合成により、水素とヘリウム、およびほんの僅かのリチウムとベリリウムが合成された。それより重い(原子番号の大きい)元素のうち、炭素から鉄まではほぼすべて恒星内部での熱核融合反応によって合成された。鉄は最も安定な原子核であるので、それより重い元素を恒星の内部で合成することはできない。鉄より重い元素は、超新星爆発などの爆発的な過程と、s過程r過程で合成されたと考えられている。天文学ではビッグバン元素合成で作られた元素(軽元素と呼ぶ)と、宇宙最初の星(初代星)ができて以来星の活動によって合成された元素(重元素=金属)を区別して扱うと便利なことがあるので、炭素より原子番号の大きい元素を金属と呼ぶ場合もある。この場合、ヘリウムと炭素の間にあるリチウム、ベリリウム、ホウ素(主に宇宙線星間ガス中の原子の衝突で作られる)は微量であることもあり金属に含めない。

2020年07月23日更新

関連画像

* 元素の周期表
望月優子「元素の起源」、シリーズ現代の天文学第1巻、岡村・池内・海部・佐藤・永原編『人類の住む宇宙』第2版 3章 図3.2(日本評論社)