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ライマン𝛂天体

 

よみ方

らいまんあるふぁてんたい

英 語

Lyman alpha object

説 明

水素原子のライマン𝛂輝線を放射している天体のこと。ライマン𝛂線は、水素ガスが電離した領域において、電離水素(陽子)が電子と再結合する際に放射される再結合線の一種で、静止系での波長は121.6 nmである。星生成領域の周りの電離水素領域(HII領域)や活動銀河核の周りの広輝線領域からの放射などが一般的である。宇宙初期にある銀河のなかにもライマン𝛂線を強く放射するものがあり、これらはライマン𝛂輝線銀河(Lyman 𝛂 emitter)と呼ばれる。また、銀河が最初に生まれるとき(原始銀河)に、星生成に伴う強いライマン𝛂線が放射されると考えられている。ライマン系列も参照。

2018年09月16日更新

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    *ライマンブレイク銀河(左)とライマンα輝線銀河(右)の検出法。両図とも、対象銀河のスペクトルが銀河間ガスによる吸収を受けていない場合(細い実線)と、受けた後で観測される場合(太い実線)が描かれている。対象銀河のライマンα輝線より短波長(左側)の光が吸収されて弱くなっている。破線はフィルターの透過率。
    太田耕司「銀河進化論」、シリーズ現代の天文学 第4巻、谷口・岡村・祖父江編『銀河I』第2版
    5.3節、図5.6(日本評論社)