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表面測光

 

よみ方

ひょうめんそっこう

英 語

surface photometry

説 明

広がった天体の明るさおよびその2次元分布を計測すること。広がった天体は一般に視線方向にも奥行きを持っているが、われわれが観測できるのは天球上に投影した天体の光のみであり、その表面的な輝度分布のみを測ることができる。天体が光学的に薄い場合、すなわち、天体のあらゆる場所から放射される光がほとんど遮られることなく観測できる場合は、表面測光によって天体からの全放射を計測することができる。密度の薄い散光星雲などがこれにあたる。球状星団の中心部や楕円銀河などは個々の恒星に分解して観測することができないが、恒星間の距離は恒星の大きさに比べて桁違いに大きいため、恒星と恒星が視線方向に並ぶ確率は極めて低い。言い換えると恒星の放射に対して光学的に極めて薄い。このため、これらの天体の表面測光は、天体の奥まで完全に見通すことになる。一方、光学的に厚い場合は、表面測光で測れるのは天体の表層からの放射のみである。このような場合、測光値は天体の全放射を示していないので、測光値から物理量を算出する際には注意が必要となる。光学的厚さも参照。

2020年03月20日更新

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    * 銀河の表面測光の例
    出典:Takase, B. et al. 1984, An Atlas of Selected Galaxies, University of Tokyo Press