宇宙のスケール因子
よみ方
うちゅうのすけーるいんし
英 語
scale factor of the universe
説 明
宇宙の相対的大きさの時間的変化を表す関数。宇宙のスケールファクターとも呼ばれる。$a(t)$ で表し、現在 $(t=t_0)$ での値を1に規格化することが多い。膨張宇宙において、十分離れた距離にある任意に選んだ2つの銀河の距離は大きくなりつづける。これらの銀河の距離は、時刻の関数としてスケール因子に比例して変化する。スケール因子は宇宙全体の時間進化を記述するための基本的な量である。遠方銀河からの光は宇宙膨張によって波長が伸び、スペクトルが赤方偏移して見える。波長の伸びは、光が出発した時点におけるスケール因子の逆数に比例する。このため、光が出発した時刻におけるスケール因子の値は観測可能な量である。また、角径距離や光度距離など、宇宙論的に重要な観測量はスケール因子の時間変化により定まる。
2023年04月18日更新
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