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視力

 

よみ方

しりょく

英 語

eyesight

説 明

物体の形やその存在を認識する目の能力。対象物の細部をどれだけ見分けられるかで数値化される。見分けられるもっとも小さな構造に対する視角を角度の分(角度表示を参照)で表した数値の逆数が視力である。すなわち視力は以下の式で定義される。

視力=1÷見分けられる最小視角(単位は分)

したがって、1分角を見分けられる人の視力は1.0である。人間の視力は2.0程度までであるが、天文学の観測装置の能力を人の視力に例えるととてつもなく大きな数値となる。例えば、空間分解能1秒なら視力60、1ミリ秒なら視力6万となる。M87銀河の中心核と銀河系天の川銀河)の中心核(いて座A*)にあるブラックホールのシャドウを可視化したイベントホライズンテレスコ-プの視力は300万(分解能20マイクロ秒)にも達する。

視力測定の標準指標として用いられるのは、パリで活動したスイス人眼科医のエドムンド・ランドルトによって開発されたランドルト環である(図参照)。外径7.5 mm、内径4.5 mm、切れ目の幅1.5 mmの黒い円環を5 mの距離から見て、切れ目(視角1分)の向きが判定できれば視力1.0とされる。

 

2024年10月09日更新

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    * 視力の定義と5 mの距離から見た視力1.0に相当するランドルト環