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CIAO

 

よみ方

ちゃお

英 語

CIAO

説 明

すばる望遠鏡の第一期共同利用観測装置のひとつ。Coronagraphic Imager with Adaptive Opticsの略語で、チャオと呼ばれる。すばる望遠鏡用の初代コロナグラフであり、8m級望遠鏡用の専用コロナグラフとしては最初のものである。惑星や円盤のような、明るい天体のすぐ近くにある暗い天体の観測に特化した観測装置(解析技術まで含む)をコロナグラフと呼ぶ(ステラーコロナグラフも参照)。すばる望遠鏡用の初代補償光学系AO36に適合するように波長約2 μmで最適化された。赤外線カメラに微小な遮光マスクやリオストップなどのコロナグラフ光学系が組み込まれており、コロナグラフ有り無しの観測が選択できる。1024x1024素子のInSb赤外線アレイ検出器を備え、波長約1ー5 μmの近赤外線波長での様々な広帯域・狭帯域撮像の高解像度(約0.1秒角弱)観測の他、偏光観測も可能である。国立天文台を中心に開発され、2000年に補償光学なしで、2001年に補償光学ありでファーストライトを迎えた。代表的な成果としては、ぎょしゃ座AB星の大きな渦巻腕を持つ円盤の発見、おうし座DH星の超低質量伴星の発見、がか座ベータ星の補償光学を用いたコロナグラフ偏光撮像の初観測などがある。

2022年01月09日更新

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    関連画像

    すばる望遠鏡のカセグレン焦点に取り付けられたCIAO。中央の大型真空冷却槽の中に、コロナグラフ光学系と赤外線検出器が内蔵されている。
    https://subarutelescope.org/old/Topics/2000/04/14/CIAO4.jpg
    コロナグラフ機能の概念図。望遠鏡からの天体の光のうち、中心星からの光は遮光マスクにより隠される。このマスクや副鏡サポートなどの回折光・散乱光はリオストップにより抑えられる。このらの2つのマスクにより、最終的に検出器上において明るい中心星の光は抑制される一方、その周りにある暗い惑星や円盤の光は影響を受けずに撮像される。
    https://subarutelescope.org/old/Topics/2000/04/14/CIAO2.jpg