見かけの等級
よみ方
みかけのとうきゅう
英 語
apparent magnitude
説 明
地球から見たときの天体の明るさ(見かけの明るさ)を表す量。等級という単位で表す。等級は対数尺度で表され、明るさが100分の1になるごとに等級は5等ずつ増加する。すなわち、1等の違いは約2.5倍の比に相当する(ポグソンの式を参照)。等級の目盛りの原点(ゼロ点)の取り方(どの明るさを0等とするか)のことなるベガ等級とAB等級の二つのシステムが使われている。天体の見かけの等級は測光標準星に対する天体の明るさの比を観測して得られる。
見かけの等級は天体までの距離に依存するので、天体の真の明るさを表すためには絶対等級が用いられる。天体の明るさは距離の2乗に反比例するため、見かけの等級が同じでも距離が10倍遠ければ、絶対等級は5等小さいということになる。
見かけの等級を $m$、絶対等級を $M$、距離を $r$ [pc] とすると、
$$m – M = 5\,{\rm log}_{10}\,r – 5$$
という関係がある。$m – M$ を距離指数と呼ぶ。
2023年05月08日更新
この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。
受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。