不透視帯
よみ方
ふとうしたい
英 語
zone of avoidance
説 明
天の川銀河(銀河系)の銀河面には星間物質が集中しているため、面に沿った方向では可視光で観測可能な奥行きに限界がある。特に、太陽系は天の川銀河の円盤部のほぼ中央面に位置するため、銀河面に沿った帯状の部分は可視光でほとんど観測不能な領域になる。この帯状の領域を不透視帯と呼ぶ。具体的な範囲は場合によって異なるが、典型的には銀河面から数度以内の天域を指すのが通例である。銀河の分布や宇宙の大規模構造を調べる上では、不透視帯を避けて観測するのが通例で、最終的なサーベイ結果でも円盤状に未観測領域ができる。赤外線やX線による観測から、ここに銀河団や超銀河団が隠れている例も見つかっている。また、天の川銀河に飲み込まれつつある矮小銀河のいくつかも不透視帯に位置する。
2018年04月18日更新
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