天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

New

恒星時

高

よみ方

こうせいじ

英 語

sidereal time

説 明

春分点時角のことで、子午線に対する春分点の方向、あるいは春分点を基準とした地球自転量と考えてもよい。恒星時は15°を1時間の割合で換算して時分秒の単位で表す。つまり、恒星時とは春分点が子午線を通過してからの時間と考えることもできる。 とくに本初子午線を基準とする場合をグリニッジ恒星時、任意の子午線の場合を地方恒星時と呼んでいる。それぞれΘGΘとすると、 Θ=ΘG + λとなる。ここで経度をλ(東経を+、西経を-)とした。 また、歳差までを考慮した場合は平均恒星時、章動まで考慮した場合は視恒星時と呼ぶ。それぞれMST、ASTとすると、AST = MST + ⊿φ cosε + 周期項 のように書くことができる。ここで⊿φεは黄経方向における章動と黄道傾斜角を表す。

2023年05月13日更新

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます

    時角
    * 時角H、グリニッジ恒星時Θ、経度λ、赤経αの関係
    片山真人「天体位置の表現」、シリーズ現代の天文学第13巻、福島登志夫編『天体の位置と運動』第2版 2章 図2.8(日本評論社)