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主焦点補正光学系

 

よみ方

しゅしょうてんほせいこうがくけい

英 語

prime focus corrector

説 明

望遠鏡の主鏡の第一焦点を主焦点と呼ぶ。主焦点では古典的カセグレン式望遠鏡の場合は光軸中心以外、すばる望遠鏡など近代のリッチー-クレチアン望遠鏡では光軸中心でも収差があり完全な結像とはならない。主焦点の前に複数枚のレンズ系を置いて、広い画角にわたって収差を実用上問題ないレベルに抑える光学系を主焦点補正光学系と呼ぶ。放物面主鏡のコマ収差を打ち消すロスの補正系や、3枚の非球面を用いて、球面収差コマ収差非点収差を打ち消す三レンズ補正系などの例がある。すばる望遠鏡のシュプリームカム用主焦点補正系は5枚のレンズ構成で、像位置色収差と倍率色収差も打ち消して、視野直径30分角の広視野を確保している。また大気分散を補正する機能も併せ持っている。またシュプリームカムの後継機であるハイパーシュプリームカム用の主焦点補正系は視野直径1.5度の超広視野を実現している。

2019年06月10日更新

関連画像

放物面主鏡に対する三レンズ主焦点補正系の例
(Faulde,M. & Wilson,R.N., Astronomy and Astrophysics, Vol. 26, p. 11(1973))
* すばる望遠鏡の主焦点カメラ「シュプリームカム」用の広写野補正系(キャノン製)
* すばる望遠鏡の主焦点カメラ「ハイパーシュプリームカム」用の広写野補正系(キャノン製)