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種族合成法

 

よみ方

しゅぞくごうせいほう

英 語

population synthesis method

説 明

星団銀河など多数の星からなる天体の合成スペクトルエネルギー分布(SED)を、年齢と金属量の異なるさまざまな星団のSEDに重みを付けて組み合わせて再現する手法。銀河系天の川銀河)と大マゼラン雲小マゼラン雲内の多数の星団スペクトルを観測し、それをSEDライブラリーとして、銀河を構成する星の種族すなわち銀河の星生成史を推定するための古典的手法として用いられた。
コンピュータの発達により星の進化の計算精度が高くなり、ある金属量を持つガスから同時に生まれた星の集団(Simple Stellar Population: SSP)に対しては、初期質量関数星間吸収のモデルを仮定すれば観測されるSEDの進化を計算出来るようになったため、SEDライブラリーは実際の星団のSEDから、コンピュータで作成されたSSPのSEDライブラリーに置き換えられた。この新しい手法は当初は進化的種族合成法と呼ばれたが、近年では銀河進化モデルと呼ばれるようになっている。

2020年02月26日更新

関連画像

* 種族合成法で用いられたSEDライブラリの例。
原図は Bica & Alloin 1986,A.&Ap., 162, 21