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インフレーション理論

高

よみ方

いんふれーしょんりろん

英 語

inflationary cosmology

説 明

宇宙誕生後のごく初期に指数関数的な膨張期(この期間の膨張をインフレーション膨張という)を考えることによって、古典ビッグバン宇宙モデルの問題点である、地平線問題平坦性問題、モノポール(磁気単極子)問題などを解決すると同時に、密度ゆらぎの起源も与える理論。1979年にロシアのスタロビンスキー(A. Starobinsky)、1980年に米国のグース(A.H. Guth)と日本の佐藤勝彦によってそれぞれ独立に提唱された。「インフレーション」という言葉はグースが論文のタイトルに使ってその後広まった。インフレーション理論の基本的な予言はさまざまな観測事実によく一致している。それらは、宇宙の大域的一様・等方性、空間曲率が実質的にゼロであること、密度ゆらぎのスペクトルがほぼスケール不変であること、そしてその統計がガウス分布(正規分布)従うことである。
インフレーション膨張期には物質密度揺らぎとともに時空の揺らぎである重力波も生成される。重力波は宇宙マイクロ波背景放射に偏光成分をもたらすため、観測的な検証として宇宙マイクロ波背景放射の偏光観測が計画されている。

2022年08月13日更新

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    関連画像

    *宇宙創成からインフレーション膨張にいたるモデルの描像。
    佐藤勝彦「現代宇宙論の歴史」、シリーズ現代の天文学第2巻、佐藤・二間瀬編『宇宙論I』第2版 口絵1 図1.5(日本評論社)
    *宇宙進化のイメージ図。
    https://map.gsfc.nasa.gov/media/060915/ の図に用語の和訳と補足説明を付けて作成(岡村定矩)