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銀河座標系

 

よみ方

ぎんがざひょうけい

英 語

galactic coordinates

説 明

天球座標系の1つで、天の川銀河銀河系)の銀河面と銀河中心方向に基づいて定義されている。銀河座標に基づく経度を銀経、緯度を銀緯といい、それぞれ記号l, bで表す。概念的には銀河面を銀緯0^\circの面とし、銀河系中心方向を銀経0^\circとするが、実用的には1950年分点赤道座標に基づいて定量的に定義されており、赤経12^{\rm h}49^{\rm m}赤緯+27.4^\circを銀緯90^\circに、対赤道昇交点を銀経33^\circとすることが、1958年の国際天文学連合総会の決議によって規定されている。なお、この規定より前から、別の観測結果と銀経に対する別の定義に基づく銀河座標系が用いられていたことがあり、区別する際には、現行の銀河座標系の銀経、銀緯をl^{\mathrm{II}}, b^{\mathrm{II}}、過去の銀河座標系の銀経、銀緯をl^{\mathrm{I}}, b^{\mathrm{I}}と記述することになっている。銀極も参照。

2018年12月11日更新

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    関連画像

    銀河座標と赤道座標(B1950分点)の関係。 銀河座標には実用とするために、もともとの天体物理学的な意味に近くなるようにしながらも、相対的な関係を厳密な数値で規定した定義があり、赤道座標に対して図のような関係になるものとしている。出典:半田利弘著 秀和システム「よくわかる宇宙の基本と仕組み」