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プレス-シェヒター理論

 

よみ方

ぷれすしぇひたーりろん

英 語

Press-Schechter theory

説 明

宇宙論的な構造形成論に則り、ある時期に形成される天体(ダークマターハロー)の質量関数を解析的に記述する理論。プレス(W.H. Press)とシェヒター(R. Schechter)によって1974年に発表された。
宇宙の初期密度ゆらぎがガウス分布(正規分布)に従うと仮定し、そのゆらぎが時間とともに線形に成長していき、ある時点である質量スケールMのゆらぎが、宇宙膨張に打ち勝って崩壊し天体を形成するのに十分な値(閾値)に達したときに、その質量Mの天体が生まれると考える。この閾値は球対称なゆらぎの線形成長解によって求められている一定値を使う。このような近似的な扱いによって、天体の形成率とその質量分布を初めて解析的に導出した理論で、その後天体の質量発展が追えるようにも拡張され、構造形成論の基本モデルとして広く用いられている。スーパーコンピュータを用いたN体シミュレーションによって計算されるダークマターハローの質量関数ともよい一致を示すことが確認されている。

2018年09月03日更新

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