マダウ図
よみ方
まだうず
英 語
Madau plot
説 明
宇宙全体を平均した単位体積当たりの星形成率(星生成率)を赤方偏移(z)の関数として表した図。マダウプロットとも呼ばれる。宇宙における星形成史および金属(重元素)の生成史を理解する鍵となる情報である。この図をはじめて提案したのが1996年に発表されたマダウ(Piero Madau)らの論文であったので、それ以降マダウ図と呼ばれるようになった。この論文で初めてハッブル宇宙望遠鏡による赤方偏移zが2を越える銀河に基づくデータが示され、宇宙の星形成活動がz~1-2でピークになっていることが示唆された(宇宙の真昼を参照)。
星生成率密度は空間にある銀河の星生成率の総和をその空間の共動体積で割ることで求める。多くの銀河の観測データが必要なので、マダウ図にデータ点を打つには銀河サーベイが必要である。銀河サーベイが遠方の(高赤方偏移の)銀河に届くにつれて、マダウ図も宇宙の過去へと伸びていっている。現在の最も過去のデータはジェイムズウエッブ宇宙望遠鏡による銀河サーベイに基づいている。
2025年11月06日更新
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