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慣性座標系

 

よみ方

かんせいざひょうけい

英 語

inertial frame of reference

説 明

ニュートン(I. Newton)の運動の第一法則(慣性の法則)が成り立つ座標系のこと。つまり、外力が働いていないか、働いている力が釣り合っている(合力が0)物体が、静止し続けるか等速直線運動となるような座標系である。慣性系ともいう。一つの慣性座標系から、ニュートン力学ではガリレイ変換によって、また特殊相対性理論ではローレンツ変換によって変換される系も慣性座標系となる。
慣性座標系では、エネルギー、運動量、および角運動量が保存する。これは、時間の一様性、空間の一様性、および等方性を意味する。従って、慣性座標系では時間が一様に流れ、一様で等方な空間が存在する。ニュートンはこれを絶対空間とした。特殊相対性理論ではミンコフスキー時空がこれに相当する。一般相対性理論においては、絶対空間の存在は否定されることとなり、慣性座標系は自由落下する観測者の周りに局所的にのみ定義される。

2024年08月27日更新

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