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チャンドラヤーン計画

 

よみ方

ちゃんどらやーん

英 語

Chandrayaan

説 明

インドの宇宙研究機関(Indian Space Research Organisation:ISRO)が行っている一連の月探査計画。チャンドラヤーンはサンスクリット語の「チャンドラ」(月)と「ヤーナ」(乗り物)による合成語で、直訳すると「月の乗り物」という意味になる。

チャンドラヤーン1号は2008年10月22日にインド国産ロケットPSLV-C11を使用し、サティシュ・ダワン宇宙センター(Satish Dhawan Space Centre)から打ち上げられ、11月12日に高度100キロの月周回極軌道に入った。搭載機器の月面鉱物マッピング装置「Moon Mineralogy Mapper(M3)」によって、月面における水の存在を確定的とする成果を挙げた。また、月面衝突装置「Moon Impact Probe」を探査機本体から切り離して、シャクルトン・クレーターに衝突させ、アメリカ、旧ソ連、日本、欧州宇宙機関に続いて5番目に人工物を月面へ到達させることに成功した。

続いて2019年7月22日にGSLV-IIIロケットでチャンドラヤーン2号が打ち上げられ、月面着陸を目指したが、着陸予定時刻直前に着陸機からの通信が途絶え、軟着陸は失敗した。

チャンドラヤーン3号は2023年7月14日にLVM3ロケットで打ち上げられた。8月23日に月の南極付近(南緯約69度・東経約32度)へ着陸し、インドはアメリカ、旧ソ連、中国に次ぐ4番目の月面着陸成功の国となった。その後、着陸船「ビクラム(Vikram)」から探査車「プラギャン(Pragyan)」を降ろすことにも成功している。月の夜を迎える9月4日には両者の受信機を有効にしたままスリープモードに入ったが、月が夜明けを迎える9月22日になっても通信は再開しなかった。

 

参考:https://www.isro.gov.in/Chandrayaan_1.html
https://www.isro.gov.in/Chandrayaan_2.html
https://www.isro.gov.in/Chandrayaan3_New.html

2024年05月17日更新

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    関連画像

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    サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられるチャンドラヤーン1号(Credit: ISRO)
    打ち上げ前にクリーンルームで組み上げられたチャンドラヤーン3号(Credit: ISRO)
    スロープを使って月面に降りる探査車「プラギャン」を、着陸船「ビクラム」から撮影。月の南極付近なので、太陽光を受けるために太陽電池パネルがほぼ垂直に立っている。(Credit: ISRO)
    探査車「プラギャン」に搭載されているカメラから、2023年8月30日に撮影された着陸船「ビクラム」。(Credit: ISRO)