天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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アルファ磁気分光器 Alpha magnetic spectrometer

磁場を利用して高エネルギー宇宙線や未知の粒子の電荷と運動量を測定する装置。Alpha Magnetic Spectrometer の頭文字をとって AMSと略称される。米国エネルギー省が主スポンサーで、代表研究者サミュエ[…]

アルマ望遠鏡 Atacama Large Millimeter/sub-millimeter Array(ALMA)

南米チリのアンデス山脈の中、標高5000mのチャナントール高原に建設された、周波数80-950 GHz帯のミリ波サブミリ波領域で稼働する電波干渉計。口径12 mと7 mのアンテナ計66台を最大基線長16 kmで展開し、大[…]

宇宙背景放射 cosmic background radiation

宇宙にはビックバン起源の放射である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)だけでなく、別の起源による背景放射がさまざまな波長域で検出されいる。これを総称して宇宙背景放射という。たとえば、X線の波長領域では人工衛星の観測により宇宙[…]

オサイリス・レックス OSIRIS-REx

オサイリス・レックス(OSIRIS-REx;オシリス・レックスとも呼ばれる)は、アメリカ航空宇宙局のゴダード宇宙飛行センター (NASA/GSFC) が、アリゾナ大学の月惑星研究所などと共同開発した小惑星探査機。「アメリ[…]

回転曲線(銀河の) rotation curve

円盤銀河において、銀河円盤の星やガスは銀河中心の周りを同じ方向に回転している。回転速度を銀河中心からの距離の関数として描いたものを回転曲線という。多くの円盤銀河では、回転曲線は銀河中心から剛体回転のように立ち上がって数 […]

KAGRA大型低温重力波望遠鏡 KAGRA Large-scale Cryogenic Gravitational Wave Telescope

岐阜県飛騨市にある神岡鉱山の中に建設された日本の大型低温重力波 望遠鏡。KAGRAの愛称(KAは神岡のKA, GRAはGravity やGravitational wave といった重力をイメージする言葉の頭の文字をとっ[…]

可視光 visible light

波長 0.4-0.8 μm 程度の電磁波の名称。波長によって色が違って見える。人間の目に感じるところからこの名前が付いた。 表面温度が約6000 Kの太陽から放射される電磁波は可視光域の波長約 0.5 μm のところで[…]

寡占的成長 oligarchic growth

微惑星が衝突合体を繰り返して惑星が形成される惑星集積過程において、複数の原始惑星が同じような質量増加率で大きくなること。暴走的成長の結果形成された原始惑星の質量が大きくなってくると、原始惑星近傍の微惑星は原始惑星による重[…]

キロノバ Kilonova

新星の約1,000倍の明るさに達する爆発現象。中性子星の連星または中性子星とブラックホールの連星が合体することによって発生すると考えられていたが、2017年8月17日に40メガパーセク(40 Mpc=1.3億光年)という[…]

軽元素 light element

ビッグバン元素合成において創られる元素。ビッグバン後約1秒から約10分までの初期宇宙で生成される水素(1H)(もともとあった)、重水素(D=2H)、三重水素(トリチウム:T=3H)、ヘリウム(3H, 4He)と、微量のリ[…]

蛍光 fluorescence

励起状態にある物質は、電磁波を放出して、やがて基底状態にもどる。このときに放射される電磁波を蛍光という。励起が終わると直ちに発光が終わるものを蛍光、しばらくの間発光が続くものを燐(リン)光と呼んで区別することもある。シン[…]

光円錐 light cone

相対性理論で用いられる用語。注目する時空上の点(事象)を原点として放射された光の束がなす四次元時空での円錐状の超平面。ミンコフスキー時空の原点からの光円錐は (ct)2-x2-y2-z2=0と表される。この光円錐の中の点[…]

光害 light pollution

街の明かりなどの人工光によって夜空が明るくなり、暗い天体が見えなくなる一種の公害の呼び名。1970年代から、世界的な流れとして、天文学者ばかりでなく、天文愛好家を含む市民からもその影響への懸念が表明され、軽減活動への取り[…]

航海薄明 nautical twilight

薄明を参照。

光速 speed of light

光速度を参照。

光速度 speed of light

光の速さのこと。光速ともいう。一般に記号cで書かれる。真空中を光(電磁波)が伝播する速さは、国際単位系では定義定数であり、その値は299792458 m s-1(約30万km毎秒)である。光速度不変の原理は特殊相対性理論[…]

光速度不変の原理 principle of invariant light speed

真空中での光の伝播速度は一定の値(真空の光速度)で、光を放出した物体や観測者の速度に依存しないという原理。歴史的にはマイケルソン-モーリーの実験により確立された。アインシュタイン(A. Einstein)はこの原理に基づ[…]

黄道光 zodiacal light

天球上で太陽近傍を中心に黄道面(地球軌道面)に沿って観測される淡い光の帯。よく晴れた春の夕方の西の空、あるいは秋の早朝の東の空で観測しやすい。黄道面付近には彗星からの放出や小惑星同士の衝突で生成されたダストがただよってお[…]

光度曲線 light curve

変光星、新星、超新星、小惑星など光度が変化する天体の光度を時間の関数として表した図のこと。英語をそのまま用いて「ライトカーブ」と言うことも多い。一般に、縦軸に天体の明るさ(「等級」)を取り、横軸に時刻を取って表す。周期的[…]

光度曲線(小惑星の) light curve (minor planet)

小惑星の光度の時間変化を表す曲線(光度曲線を参照)。多くの小惑星や太陽系外縁天体は球からはずれた形状をしているため、自転とともに太陽に照らされている見かけの面積が変化して、光度が変動する。この光度の変動から自転周期を求め[…]