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アトラス彗星3I/ATLAS

 

よみ方

あとらすすいせい さんあいあとらす

英 語

Comet ATLAS 3I/ATLAS; C/2025 N1

説 明

小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)の望遠鏡群のうちの南米チリにある望遠鏡によって発見された恒星間天体。ATLASが発見してアトラス彗星と命名された彗星は多数(2025年12月時点で103個)あるので、識別符号なしにアトラス彗星と呼んでも同定ができないため、ここでは識別符号を英文名称として同定できるようにした。

アトラス彗星(3I*/ATLAS; C/2025 N1(ATLAS))は 2025年7月1日に発見された、オウムアムア(1I/'Oumuamua; C/2017 U1)、ボリソフ彗星(2I/Borisov; C/2019 Q4)に続く3例目の恒星間天体である(先頭の数字に続く記号IはInterstellar object(恒星間天体)を表す)。アトラス彗星の軌道の離心率は約6.2でオウムアムアの約1.2、ボリソフ彗星の約3.4 を大きく超える双曲線軌道であった。

発見から2025年末頃まで、宇宙と地上の両方でさまざまな波長による精力的な観測が行われたので、2026年にはさまざまな結果の報告が期待される。

2026年01月15日更新

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    関連画像

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    すばる望遠鏡の FOCAS によって撮影されたアトラス彗星(3I/ATLAS)。
    地球から約 2.7 億キロメートル(太陽-地球間の約 1.8 倍)の距離にあり、地球への最接近(12月19日)を目前に控えた2025年12月13日(ハワイ現地時間)に撮影。拡がった彗星の尾が捉えられている。画像の画角は 2.4 分角 × 1.2 分角。
    (クレジット:国立天文台)
    https://subarutelescope.org/jp/news/topics/2025/12/24/3635.html

    これまでに発見された3つの恒星間天体の軌道比較。軌道線が黒い部分は黄道面の上、灰色部分は黄道面の下にある。中心が太陽、地球、火星、木星の軌道と位置が示してある。矢印で示した大きな丸はアトラス彗星発見時の各惑星の位置、中抜の小さな丸はアトラス彗星との最接近時の位置。オウムアウア(ダイヤモンド印)とボリソフ彗星(クロス印)についても、同様の方法で各惑星の位置が示されている。
    D.Seligman et al. 2025, ApJ, 989, L36のFig.2 を改変