形態-密度関係
よみ方
けいたいみつどかんけい
英 語
morphology-density relation
説 明
銀河の形態別の存在割合と銀河数密度の間に見られる相関。銀河を楕円銀河、レンズ状銀河、渦巻銀河+不規則銀河の3つの形態に分けて存在割合を調べると、銀河密度が高くなるにつれて、渦巻+不規則銀河の割合が減り、楕円銀河とレンズ状銀河の割合が増えることがわかる。銀河密度の低いフィールドと呼ばれる場所では渦巻+不規則銀河は8割に達するが、銀河密度の最も高い銀河団の中心部ではほとんどが楕円銀河とレンズ状銀河である。楕円銀河とレンズ状銀河の振る舞いは似ているが、レンズ状銀河は比較的密度の低い場所にも見られる一方で、楕円銀河はより高密度な場所を好む。形態-密度関係は、銀河数密度が0.01個 Mpc-3から10000個 Mpc-3までの6桁もの範囲で見られる。色や質量など、銀河の多くの性質は形態と相関するので、それらの性質も形態-密度関係を通して密度と相関する。矮小銀河の形態と密度の相関はまだ調べられていない。
形態-密度関係の起源については、各形態の銀河が誕生する割合が宇宙環境に依存するとする先天説と、誕生後に受けたさまざまな環境効果によってできあがったとする後天説があるが、まだ決着はついていない。先天的効果と後天的効果の両方が効いている可能性もある。
2023年04月18日更新
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