天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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2017年08月26日 太陽系

太陽系小天体

太陽を周回する天体のなかで、惑星と準惑星を除く天体の総称である。小惑星、彗星のほか、エッジワース-カイパーベルト天体など太陽系外縁天体(冥王星、エリスなどの準惑星を除く)も含まれる。また、惑星間ダストも広い意味では太陽系 […]

2017年08月26日 太陽系

太陽圏

太陽から流出する太陽風の勢力圏を太陽圏という。太陽風は太陽系外縁部で天の川銀河(銀河系)内の星間物質や星間磁場と衝突し、終端衝撃波(termination shock)を形成する。この外側をヘリオシース(helioshe […]

2017年08月26日 太陽

太陽光度

天体の光度を表す際によく使われる単位。太陽の光度であり、記号 $L_{\odot}$ で表す。 $$1\,L_{\odot} = 3.842\times10^{26}\,\,\,\,[{\rm W}]$$ である。

2017年08月26日 太陽

太陽周期活動

太陽の黒点や活動領域の出現、こうした領域で発生するフレアなどの磁気的な活動現象の頻度は約11年の周期で増減する。これを太陽周期活動という。活動が最も活発な時期を極大期、最も静かな時期を極小期という。ある周期と次の周期では […]

2017年08月26日 太陽系

大赤斑

木星の南半球にある巨大な大気渦。東西に26,000 km、南北に14,000 kmの広がりを持ち、地球をすっぽり呑み込む大きさである。南半球にあって反時計回りの回転を示すこと、赤外線での観測によると周囲より温度が低いこと […]

2017年08月26日 太陽系

タイタン

土星の最大の衛星で、直径5150 km、質量1.345×1023 kg、密度 1880 kg m-3 であり、太陽系において地球以外で唯一現在でも地表に液体(メタン)をたたえる天体である。タイタンの地表温度は絶対温度93 […]

2017年08月26日 太陽系

対日照

黄道光を参照。

2017年08月26日 太陽

ダークフィラメント(太陽の)

プロミネンスを参照。

2017年08月26日 装置・施設・データベース

TAMA300

1995年より国立天文台三鷹キャンパス内に設置された重力波検出器。基線長300 mのファブリー-ペロー型マイケルソン干渉計である。国立天文台三鷹キャンパスがある多摩地域にちなんで「TAMA」、基線長から「300」と名づけ […]

2017年08月26日 観測技術

帯域幅

周波数帯域幅のこと。

2017年08月26日 理論

第一宇宙速度

宇宙速度を参照。

2017年08月26日 観測天文学

大気吸収

地球大気中の分子による光の吸収。可視光では大気吸収はほとんどないが、紫外線は窒素分子や酸素分子により大部分が吸収され、赤外線は水蒸気や二酸化炭素、メタン、オゾンなどにより特定の波長で吸収される。大気吸収の小さい波長帯は大 […]

2017年08月26日 観測天文学

大気減光

地球大気中の分子による大気吸収と、ダストなどの微粒子による散乱の効果を足し合わせた、大気による減光量。可視光では大気吸収はほとんどないが、大気中の分子やエアロゾルと呼ばれる大気中に浮遊する微粒子により散乱を受け、エアマス […]

2017年08月26日 観測天文学

大気差

大気の屈折率は、1気圧で1.00028程度で真空中の1とは異なるため、天体からの光は地球大気により屈折する。その結果、天頂方向にある天体以外は見かけの方向と実際の方向が異なり、地平線に近い天体ほど実際の方向よりも天頂方向 […]

2017年08月26日 観測技術

大気雑音温度

地球の大気が出す熱雑音の放射強度を示す。プランクの法則に対するレイリー-ジーンズの近似式を用いて温度で表すのが通例であり、さらには天体からの放射に対する大気減光による減衰分を考慮して、その分を割り増した値(入力換算等価雑 […]

2017年08月26日 理論

ダークハロー

ダークマターハローを参照。

2017年08月26日 理論

ダークマターハロー

ダークマターが自己重力で集まった塊のこと。ダークハローあるいは暗黒ハローと呼ぶこともある。バルジ、円盤、ハローとともに銀河の基本構成成分である。ダークマターハローにガスが引きずり込まれて集まり、そのガスから星が生まれ、銀 […]

2017年08月26日 観測天文学

多重星

天球上で2個以上の恒星が極めて接近している場合にそれらの恒星を呼ぶのに使われる用語。2個の場合は二重星と呼ぶ。一般にはそれらが重力的に束縛されているかどうかを問わない。重力によって束縛しあっている恒星系を呼ぶ場合、2個の […]

2017年08月26日 恒星

炭素星

炭素が酸素より多いことにより、スペクトル中に炭素に関連した分子の吸収帯が顕著に見られる恒星。太陽組成に見られるように、酸素は炭素よりも一般に多く、低温度星ではTiO分子や水分子などの吸収帯が強くなる。これに対し、漸近巨星 […]

2017年08月26日 観測技術

多天体分光器

一度に多数の天体を分光できるように工夫した分光器。分光だけでなく撮像観測機能も備えたものは多天体分光撮像装置などとも呼ばれる。望遠鏡の焦点面に天体位置に合わせた多数のスリットを通して分光するタイプ(マルチスリット型)と、 […]


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関連画像

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* 多天体分光の二方式の原理図。マルチスリット方式(a)と光ファイバー方式(b)。マルチスリット方式のスリットを配置する板はスリットマスクと呼ばれることが多い。
出典:岡村定矩「銀河系と銀河宇宙」1999年(東京大学出版会)
* すばる望遠鏡のFOCAS分光器のスリットマスクの例。かみのけ座銀河団中の銀河に属さない惑星状星雲のサーベイ観測に用いられたもの。サーベイなので可能な限り多数のスリットが切られている。
(製作 柏川伸成)
光ファイバーを用いた多天体分光器システム。左は2dF銀河赤方偏移サーベイ(光ファイバー400本)、右はスローンデジタルスカイサーベイ(光ファイバー640本)で用いたもの。
出典:Okamura, S. 2020, 'A Historical Overview of Galaxy Surveys', IAU Symposium, 341, in press.
すばる望遠鏡の多天体分光器FMOSの焦点部ユニット。その姿から「エキドナ(Echidona:はりねずみ)」と呼ばれる。多数ある針のような構造一本一本の先に光ファイバーの入射口があり、そこから入射した光は光ファイバーを通ってドーム内にある分光器に導かれる。これらの針構造はそれぞれに独立に動かすことができる。このユニットをすばる望遠鏡の主焦点に置き、各針構造を動かして、それぞれの先端を天体の位置に合わせることで、一度に多数の天体を分光することが可能となっている。
http://subarutelescope.org/Observing/Instruments/FMOS/index.html
UKシュミット望遠鏡の新しい多天体分光装置TAIPAN。(上右)焦点面に置かれた光ファイバー配置装置。(上右)主鏡側(上左図の右側)から見たStarbugと呼ばれる光ファイバー先端部。(下左)Starbugの詳細。(下右)TAIPANの分光器。
https://www.aao.gov.au/news-media/media-releases/TAIPAN-australian-robotic-eyes-to-observe-the-heavens