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球面調和関数

 

よみ方

きゅうめんちょうわかんすう

英 語

spherical harmonics

説 明

特殊関数の一つで、ラプラスの演算子を3次元極座標 $(r,\theta,\phi)$ で表したときの角度部分の固有関数。一般に記号 $Y_l^m(\theta,\phi)$ で表される。(ラプラスの演算子はデカルト座標 $(x,y,z)$ なら

$$\partial^2/\partial x^2+\partial^2/\partial y^2+\partial^2/\partial z^2$$

で表されるものである。)
球面調和関数は

$$\left(\frac{1}{\sin\theta}\frac{\partial}{\partial\theta}\sin\theta\frac{\partial}{\partial\theta}+ \frac{1}{\sin^2\theta}\frac{\partial^2}{\partial\phi^2}\right)Y_l^m(\theta,\phi) =-l(l+1)Y_l^m(\theta,\phi) $$

を満たす。また $Y_l^m(\theta,\phi)$ はルジャンドルの陪関数$P_l^m$ を用いて

$$Y_l^m(\theta,\phi) =(-1)^{(m+|m|)}\sqrt{\frac{2l+1}{4\pi}\frac{(l-|m|)!}{(l+|m|)!}} \times P_l^{|m|}(\cos\theta)e^{im\phi} $$

と書けることも知られている。指数 $l$ は次数、$m$ は方位指数と呼ばれ、$Y_l^m(\theta,\phi)$ が1価関数になるためには $l$$m$ はともに整数である必要がある。球面調和関数は太陽の固有振動など、球対称な構造に関する、ラプラス演算子を含む微分方程式で記述される現象を扱う際に現れる。また、正規直交関数系をなすので、球面上のスカラー関数を展開する際にも使われる。

2023年04月18日更新

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