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スペースVLBI

 

よみ方

すぺーすぶいえるびーあい

英 語

space VLBI

説 明

1つ以上の素子アンテナを人工衛星に搭載して実現する超長基線電波干渉計のこと。地球上に設置されたアンテナだけで構成する超長基線電波干渉計(VLBI)では、最大基線長を地球直径以上に離すことができないため、観測周波数を指定すると角分解能に限界が生じてしまうが、人工衛星ならば地球から遠く離した場所にアンテナを運ぶことができるので、この限界を打ち破ることができる。また、地上に固定されていないアンテナがあるため、衛星軌道をうまく利用すれば、さまざまな方向でいろいろな基線長とすることができ、より多くの (u, v) 成分を測定できるという利点もある。1986~87年に「TDRS衛星」を用いて国立天文台宇宙科学研究所、NASAが共同で行った実験が初めてのスペースVLBI実験とされており、それ以降で本格的なスペースVLBI観測を実現したのは、日本の宇宙科学研究所が1997年に打ち上げ2005年まで運用した電波天文衛星「はるか衛星」と、ロシアが2011年に打ち上げ2019年まで運用した「ラジオアストロン」とがある。

2024年05月02日更新

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    関連画像

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    スペースVLBIの概念図(はるか衛星)
    出典 JAXA 宇宙科学研究所
    https://www.vsop.isas.jaxa.jp/