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隣接効果(写真の)

 

よみ方

りんせつこうか

英 語

proximity effect

説 明

現像プロセスに起因して、写真画像の境界で濃度差が露光量の差と異なる現象。縁効果(edge effect)ともいう。
露光量が多かった場所(左下図のA点の右側)は、現像が進むにつれて現像能力を低下させる反応生成物が多量にでき現像が抑えられる。露光量の少なかった場所(左下図のB点の左側)では、反応生成物が少なく新鮮な現像液が拡散してくるので現像が進む。このため、二つの場所の境では図に示すように、A点付近は濃度がより高く、B点付近はより低くなる。
隣接効果はその現れる状況によって、エバーハート効果、コスチンスキー効果(二重星や隣接するスペクトル線の間隔が実際より広がって見える)などの名前で呼ばれる。隣接効果は現像中に現像液を攪拌することで軽減できる。

2022年01月23日更新

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    左上図の白抜き矢印は新鮮な現像液の拡散を、影のついた矢印は反応生成物の拡散を示す。右図は写真乾板にチューブセンシトメーターのスポット列(上端部分)と光学くさび(階段くさび)(下端部分)を焼き付けたイメージ図。階段くさびのステップの境界で隣接効果が起きる。
    出典 岡村定矩「天体写真測光」現代天文学講座11巻『宇宙の観測Ⅰ』(恒星社)1981年