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光学的厚さ

高

よみ方

こうがくてきあつさ

英 語

optical depth

説 明

電磁波が有限な厚さの物質中を透過する際に吸収される程度を示す物理量で、変数 $\tau$で表すのが慣例。周波数$\nu$ ごとに定義することが多く、それを明示するために $\tau_\nu$ と書くことも多い。

特定の周波数 $\nu$ の電磁波が物質を透過する際に、その一部は物質によって吸収され弱くなる。これを1次近似し、物質の幾何学的厚さ当たりの係数としたものが吸収係数 $\kappa$ である。光学的厚さは、これを視線に沿って積分した量である。すなわち、

$$\tau=\int \kappa\ ds$$

である。ここで、$ds$ は光源から光の進路に沿って測った長さ。

光学的厚さが大きい場合を光学的に厚い、小さい場合を光学的に薄いと呼び、その境界として$\tau=1$を用いることが多い。

吸収係数の物理次元は長さの逆数[L-1]なので、それを長さで積分した光学的厚さは無次元量である。

2023年06月19日更新

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    吸収係数と光学的厚さと吸収による放射強度変化との関係
    吸収係数κが一様と考えられる、厚さdsの十分に薄い物質層を放射が透過すると、物質に吸収されて強度が低くなる。その程度dIは入射強度Iに比例し、厚さdsに比例する。その比例係数が吸収係数κである。これを放射が伝わる進路に沿って積分した量が光学的厚さτである。