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平山清次

 

よみ方

ひらやま きよつぐ

英 語

HIRAYAMA Kiyotsugu

説 明

日本の天文学者(1874-1943)。小惑星平山族をみつけた。仙台に生まれ、東京帝国大学星学科を卒業して、位置天文学では極運動などを研究した。日露戦争後の樺太(サハリン)の北緯50度の国境線画定作業に日本側委員として参加した。このときに使用した子午儀は、現在は国立科学博物館に展示されている。1915-17年(第1次世界大戦中)にアメリカに留学し、エール大学のブラウン(E.W. Brown)の月運動論の完成を手伝った。ブラウンの示唆で小惑星の研究に着手、個々の小惑星軌道から木星による摂動効果を除くと、固有傾斜角と固有離心率がほぼ共通するグループをなすことを発見、「族」(family)と命名した。平山は五つの族を発見したが、現在では数10個の族が見つかっている。東洋暦学史にも詳しく、明治前の日本天文暦学書の目録を作成した。

2021年10月03日更新

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