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銀河磁場

 

よみ方

ぎんがじば

英 語

galactic magnetic field

説 明

銀河の大局構造としての磁場のこと。渦巻銀河電波連続波で偏波観測することで磁場の方向と強度を調べることができる。また、天の川銀河銀河系)を初めとする横向き銀河では、偏光電波源の観測から求めた回転量度によって視線に沿った磁場の向きと強度を知ることができる。これらの情報から、銀河磁場は銀河面上を渦巻腕に沿った構造をしていることがわかっている。特に、天の川銀河では、主要な渦巻腕ごとに磁場の向きが交互に反転していることが知られている。このことから、天の川銀河全体の磁場構造は、銀河面を垂直に貫く平行な磁場が巻き込まれた構造をしているとの予想が有力視されている。銀河磁場は銀河の差動回転のために次第に巻き込んでいくが、銀河面に垂直な方向に磁場が逃げていくことで一定の強度に保たれていると考えられている。ただし、他の渦巻銀河ではこれとは異なる銀河磁場構造をしているとする観測もあり、銀河磁場の起源は完全には解明されていない。

2018年09月16日更新

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    *天の川銀河の大局的磁場構造。双対称渦巻モデルによる解析結果。渦巻腕1本ごとに磁場の向きが反転していると考えると、さまざまな観測事実が説明できる。
    祖父江義明「銀河系の磁場構造」、シリーズ現代の天文学第5巻、祖父江・有本・家編『銀河II』第2版 2.5節 図2.24 (日本評論社)