チャンドラセカール限界質量
よみ方
ちゃんどらせかーるげんかいしつりょう
英 語
Chandrasekhar limit
説 明
絶対温度が0度の電子の縮退圧により支えられる天体(白色矮星や大質量星中心の縮退した鉄のコアなど)が安定して存在できる質量の上限値。単にチャンドラセカール質量とも言う。チャンドラセカール限界質量の値は天体の化学組成による。その天体を構成する原子の原子核中の核子(陽子と中性子)の総数(質量数)を電子数で割った値を電子1個あたりの平均分子量(ヘリウムや炭素の場合は2で、さまざまな原子が混じっている場合はそれらの平均値となる)と言い、それをμeとすると、チャンドラセカール限界質量は太陽質量の約1.46(2/μe)2倍となる。白色矮星や鉄のコアがこの質量を超えると、質量に応じて最終的には中性子星やブラックホールになる。このことを発見したチャンドラセカール(Subrahmanyan Chandrasekhar)は、1983年のノーベル物理学賞を受賞した。
2021年05月13日更新
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