天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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アープ, ホールトン Arp, Halton

ホールトン・アープ(Halton Christian Arp;1927-2013 )はアメリカの天文学者。ニューヨークに生まれ、1949年にハーバード大学を卒業、1953年にカリフォルニア工科大学からPh.Dを取得。銀河[…]

アストロバイオロジー astrobiology

宇宙において生命の起源、進化、分布、および将来について研究する学問分野。1996年にアメリカ航空宇宙局(NASA)が「アストロバイオロジー・プログラム」を立ち上げて発展を主導した。この時のキャッチフレーズとなった学問名称[…]

イメージスライサー image slicer

望遠鏡焦点面上の天体像を複数の短冊状に分割して、分光器の入射スリットに導入する光学素子。ボウエン-ウォルラーベン型とリチャードソン型に大別される。ボウエン-ウォルラーベン型は焦点面に配置した細長い斜平面鏡群と対向するプリ[…]

色温度 color temperature

太陽などの天体が放射する光の放射強度の波長(または周波数)分布を黒体放射で近似したときの、その黒体放射の温度のこと。色温度が高くなると青く見え、低くなると赤く見える。太陽光の色温度は有効温度5780Kと概ね一致する。

色勾配(銀河の) color gradient

大部分の銀河は中心部から外側に行くにつれて色が単調に変化する。多くは外側ほど青いが、矮小銀河などでは逆の傾向のものも存在する。このような、動径方向の色の(単調な)変化のことを色勾配という。一般に色は色指数(等級差)で表示[…]

色指数 color index

測光システムにより定義される異なるバンドで測定された等級の差。短い波長帯での等級から長い波長帯での等級を引いた値で(等級は明るいほど小さくなるため)、色指数が小さいほど高温で青く(シリウスはB-V=0.00)、大きいほど[…]

色超過 color excess

天体固有の(真の)色と観測される色の差。天体からの光は、星間ダストなどの星間物質や地球大気による吸収・散乱の影響により、観測されるまでの間にいくらかの光が失われる。この効果を減光と呼ぶが、波長の短い青い光ほどより多く減光[…]

色-等級関係 color magnitude relation

楕円銀河の絶対等級と色の間に見られる直線的な強い相関のこと。明るいものほど赤い。色-等級関係の傾き(等級の変化に対する色の変化)は緩やかであり、関係式の周りの分散は非常に小さい。色-等級関係が傾いている主な原因としては、[…]

色-等級図 color magnitude diagram

天体の色と等級の関係を図示したグラフのこと(図参照)。対象天体がほぼ同じ距離にあると考えられる場合などには観測される等級そのものである見かけの等級を用いることもあるが、それ以外の場合には等級として絶対等級を用いる。恒星や[…]

色補正 color equation

天文学における色補正とは、異なる測光システム間での等級の変換を色指数を用いて行うことを指す。たとえば、天体のスペクトルが滑らかであると仮定すれば、V等級とB-Vの値からBバンドとVバンドの間で定義された、別の測光システム[…]

インフレーション理論 inflationary cosmology

宇宙誕生後のごく初期に指数関数的な膨張期(この期間の膨張をインフレーション膨張という)を考えることによって、古典ビッグバン宇宙モデルの問題点である、地平線問題、平坦性問題、モノポール(磁気単極子)問題などを解決すると同時[…]

宇宙原理 cosmological principle

宇宙論において、「宇宙には中心も端もなく、宇宙空間の各点は本質的に同等である」という原理で、宇宙が大域的に一様かつ等方であることを意味するものである。細かなスケールで見ればこれが正しくないことは明白であるが、数10メガパ[…]

宇宙項 cosmological term

宇宙定数を参照。

宇宙生物学 astrobiology

アストロバイオロジーを参照。

宇宙定数 cosmological constant

一般相対性理論を創り出したアインシュタイン(A. Einstein)によって、静止宇宙モデルを構成するために考えられた時空の座標系に依存しない定数。ギリシャ文字 Λ(ラムダ)がよく用いられる。アインシュタインが最初に提案[…]

宇宙の距離はしご cosmological distance ladder

伝統的な天体の距離測定法につけられた名称。天体までの距離に応じて異なる手法を次々につないで遠方の距離を測る様子が、あたかも「はしご」をつないで高いところまで届く様子に似ていることからつけられた呼び名(図1)。最終目標は宇[…]

宇宙の地平線 cosmological horizon

地平線とは一般には、遠方を見渡したときの地表と空の接する線、すなわちある点から見渡すことのできる距離の上限を表すものであるが、宇宙論的な地平線は以下のようにいくつかの異なる種類がある。 1. 粒子の地平線(partic[…]

宇宙論 cosmology

宇宙全体を対象とし、その創生から現在に至るまでの進化を主として物理学によって明らかにしようとする学問のこと。

宇宙論的赤方偏移 cosmological redshift

宇宙膨張によって遠方の銀河のスペクトルに見られる赤方偏移。

NTT New Technology Telescope (NTT)

新技術望遠鏡を参照。