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ブラックホールシャドウ

 

よみ方

ぶらっくほーるしゃどう

英 語

balck hole shadow

説 明

明るく輝く高温プラズマ中にあるブラックホールを見ると、光子球の外側で表面輝度が高まるので、観測者にはブラックホールが光子リングに取り巻かれた影(暗い穴)となって見える。この影をブラックホールシャドウと呼ぶ。
イベントホライズンテレスコープM87も参照。

2025年10月01日更新

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    光子球とブラックホールシャドウのイメージ図。
    (上)光子球周辺の光の軌跡の模式図。光子球の内側に入るとブラックホールの重力にとらえられ、ブラックホールを周回しながらやがてブラックホールに吸い込まれる。それより少し外側を通過する光は、進行方向が曲げられるため、本来は地球に届かない光も地球に届くようになる。(下)観測者に向かってくる光の軌跡を斜めから見た図。光子球の外側に光が集まりリング状に見えることが分かる。この見え方は、どの方向から見ても同じである。
    https://alma-telescope.jp/assets/uploads/2019/04/20190410_EHT_BHshadow.jpg
    Credit: Nicolle R. Fuller/NSF
    イベント・ホライズン・テレスコープで撮影された、銀河M87中心の巨大ブラックホールシャドウ。見かけの大きさはおよそ42マイクロ秒角であり、月面に置いた野球のボールを地球から見た時の大きさに相当する。(Credit: EHT Collaboration)
    https://www.nao.ac.jp/news/science/2019/20190410-eht.html