重力マイクロレンズ法
よみ方
じゅうりょくまいくろれんずほう
英 語
gravitational microlensing method
説 明
太陽系外惑星の検出方法の一つ。単にマイクロレンズ法と言うことも多い。一般相対性理論では、天体の重力によりその周囲の時空が歪む。背景の天体からの光がその歪んだ時空を通過することにより、光の進む経路が変わる。これを観測者から見ると、いろいろな方向から光が視線に入り込んでくるため、あたかも天体がレンズのような役割を果たしているように観測される。これを重力レンズと呼ぶ。天体が恒星の場合は歪の程度が小さく(マイクロ秒角程度)、背景の天体からの光は空間的に分離できないが、時間変化に伴う光度変化が増光現象として観測される。これを重力マイクロレンズと呼ぶ。恒星が重力マイクロレンズ現象を起こすと、その増光の時間変化を示す光度曲線は時間に対して対称的な形となる。しかし、その恒星が惑星を伴っていると光度曲線が非対称になったり、短時間の小さなピークが現れたりする。これを利用して太陽系外惑星を検出するのが重力マイクロレンズ法である。2004年に最初の成功が報告された。間接法のひとつ。
重力マイクロレンズ現象のコンピュータ・シミュレーション(背景の恒星の光が手前の惑星を持つ恒星により増幅される)クレジット:NASA
https://www.youtube.com/embed/z75aHv9SpVg
2021年08月10日更新
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