惑星状星雲
よみ方
わくせいじょうせいうん
英 語
planetary nebula
説 明
中小質量星が進化の結果赤色巨星となりその最終段階で噴き出した外層が、高温の中心星からの紫外線で電離されて光って見えるもの。この名前の由来は、小さな望遠鏡を使って肉眼で観測していた頃に惑星のように見えていたことの名残であり、惑星とは何の関係もない。外層の噴出は千変万化で間欠的に起こるものもあり、ハッブル宇宙望遠鏡による高分解能写真ではその多様な姿がよくわかる。スペクトルには連続光はほとんど見られず輝線のみである。最終的には中心星は白色矮星となり、冷えてゆく過程でガスも光らなくなり惑星状星雲は見えなくなる。
惑星状星雲の最も明るいものの光度はほぼ一定であることが知られているので、銀河に含まれる多数の惑星状星雲の光度関数から銀河の距離を推定することができる。
ジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡で観測した環状星雲M57
(credit: Roger Wesson, Cardiff University)
https://www.youtube.com/embed/78sjkGypk20?si=cS9nFMwOkS4kkdgI
2023年09月11日更新
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