黄道座標系
よみ方
こうどうざひょうけい
英 語
ecliptic coordinate system
説 明
黄道面を基準面として定義した天球の座標系。この座標系における経度を黄経、緯度を黄緯と呼ぶ。黄緯0°が黄道面であり、黄緯±90°は黄道の極である。黄道の北極を北黄極(North Ecliptic Pole(NEP))。南の極を南黄極(South Ecliptic Pole(SEP))と呼ぶ。黄経の原点は春分点の方向にとり、黄道に沿って東回りに角度を測る。太陽系の惑星や小天体は黄道面近くに多く分布しているから、太陽系天体の運動を考えるのに便利な座標系といえる。
黄道傾斜角をεとすると、赤道座標系(赤経 α (アルファ)、赤緯 δ)と黄道座標系(黄経 λ、黄緯 β)の変換は、以下のようになる。
$$
\begin{pmatrix}
\cos \beta \cos \lambda \\
\cos \beta \sin \lambda \\
\sin \beta \\
\end{pmatrix}
=
R_1(\varepsilon)
\begin{pmatrix}
\cos \delta \cos \alpha \\
\cos \delta \sin \alpha \\
\sin \delta \\
\end{pmatrix}
$$
ここでR1(ε)はx軸周りの回転行列で
である。
ちなみに、NEPの赤道座標は(18h00m00.s, +66°33'38."6)(J2000)、また銀河座標は(96.°3840, +29.°8114)(J2000) である。また、天の川銀河(銀河系)と太陽系の関係は図のようになる。
2023年05月13日更新
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