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ハッブル分類

高

よみ方

はっぶるぶんるい

英 語

Hubble classification

説 明

銀河可視光での視覚的な形態によって分類する形態分類の一つ。 1936年にハッブル(E. Hubble)が提唱した。 楕円銀河(E)と渦巻銀河(S)に大別され、 さらに渦巻銀河は通常の渦巻銀河(S)と 中心に棒状構造のある棒渦巻銀河(SB)と の2つの系列に分類した。 渦巻銀河はほぼ回転楕円体である中心のバルジ円盤(ディスク)とから構成されるが、 バルジ成分の割合や渦巻腕の巻き込みの強さなどから 早期型銀河(Sa)から晩期型銀河(Sc)などとより詳細に分類される。 ハッブルは、楕円銀河より扁平だが渦巻腕も棒状構造もない、 楕円銀河と渦巻銀河の中間の形態を S0(後にレンズ状銀河とも呼ばれる)として仮想的に導入したが、 その後観測によってその存在が立証された。 さらに、数%の割合で存在する対称性の悪い銀河を不規則銀河(Irr)とした。 渦巻銀河とレンズ状銀河を合わせて円盤銀河ということがある。
ハッブルは彼の形態分類を例示する図を作成した。それは音楽で使う音叉を横にしたように見えるのでハッブルの音叉図と呼ばれる。音叉図で表される系列をハッブル系列という。音叉図で左にあるほど早期型、右にあるほど晩期型といわれる。これは当時、音叉図上で銀河が左から右へ進化するとの考えがあったためである。それが間違いであることはすぐに明らかになったが、用語法だけは生き残っている。
ハッブル分類をさらに細分化したものがドゥ・ボークルール分類である。 この分類で導入された形態型指数と、両分類の対応を表に示す。

2019年02月21日更新

関連画像

*ハッブルの音叉図
土居守「銀河の種類と形態分類」、シリーズ現代の天文学第4巻、谷口・岡村・祖父江編『銀河I』第2版 1.1節、図1.1(日本評論社)
(原図はHubble 1936, The Realm of the Nebulae (Yale University Press))
実際の銀河画像と対応させた音叉図。
https://www.spacetelescope.org/images/heic9902o/
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ハッブル分類
ハッブル分類とド・ヴォークルール分類および形態型指数の対応
土居守「銀河の種類と形態分類」、シリーズ現代の天文学第4巻、谷口・岡村・祖父江編『銀河I』第2版 1.1節、表1.1(日本評論社)