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エディントン限界光度

 

よみ方

えでぃんとんげんかいこうど

英 語

Eddington limit

説 明

中心天体に周囲から物質が落ち込む球対称降着において、放射による力と重力のつり合いで決まる限界光度をいい、エディントンにより最初に導かれた。 この限界光度より明るくなると放射圧が重力に勝るので、天体自身が飛ばされるか、あるいはガス降着が止まり光度が下がる。 すべての天体はエディントン限界光度 L_{\rm E} 以上では定常的に光ることができない。 放射による力と重力とのつり合いの式は、球対称に電磁波を放射する質量 M の球対称天体に対して
L_{\rm E} = \frac{4\pi cGMm_{\mathrm{p}}}{\sigma_{\mathrm{T}}} = 1.2 \times 10^{31} \left( \frac{M}{M_{\odot}} \right) \mathrm{[W]}
で与えられる。 ここで c, G, m_{\mathrm{p}}, \sigma_{\mathrm{T}}, M_\odot はそれぞれ 光速度、万有引力定数、陽子の質量、トムソン散乱の断面積と太陽質量である。光度がわずかでもエディントン限界を超えると放射圧が重力を上回り、ガスは外向きの運動を始める。つまりガスの降着量が減少する。すると光度も減少し、エディントン限界以下に戻る。典型的なX線バースターのピーク強度は中性子星のエディントン限界光度である。超大光度X線源も参照。

2019年06月03日更新

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