大気の窓

よみ方
たいきのまど
英 語
atmospheric window
説 明
大気吸収の小さい波長帯の総称。可視光(波長0.35-1μm)と電波(波長1mm-30m)には波長幅の広い大気の窓がある。近赤外線にも波長1-20μm にかけて不連続にいくつかの大気の窓が存在し、それらは、短波長側から z, J, H, K, L, M, N, Q バンドと呼ばれる。可視光の大気の窓は幅が広いため測光システムに制約はないが、近赤外線の測光システムは原則として大気の窓で決まっており、基本的には大気の窓の名称がそのまま測光システムのバンドの名称として用いられている。高地で低湿度な環境ほど大気吸収は小さくなり大気の窓は広がる。図示された大気の窓以外の波長帯となる紫外線・X線・ガンマ線領域、および中間赤外線領域の観測は、飛翔体を用いて観測装置を大気の外に運び行う必要がある。電磁波も参照。
2019年09月12日更新