電弱統一理論
よみ方
でんじゃくとういつりろん
英 語
unified theory of electromagnetic and weak forces
説 明
自然界の基本的な四つの力のうちの2つである電磁気力と弱い力を統一的に扱う理論。1972年ワインバーグ(S. Weinberg)とサラム(A. Salam)によって独立に提唱されたので、ワインバーグ-サラム理論とも呼ばれる。SU(2)×U(1) というゲージ群にしたがうゲージ理論である。この理論では、現在の真空状態ではヒッグス場の中性成分はゼロでない期待値を持ち、それによって SU(2) のゲージ粒子であるWボソンとZボソンは質量を持つため、SU(2) 対称性は自発的に破れている。一方、U(1) 対称性はそのまま保たれており、そのゲージボソンである光子が電磁気力(電磁相互作用)を媒介する。
この理論で存在が予想されたWボソンとZボソンと呼ぶ重いゲージ粒子は、後に実験的に存在が検証された。力の統一理論、自発的対称性の破れも参照。
2023年11月16日更新
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