S型星
よみ方
えすがたせい
英 語
S-type star
説 明
ハーバード分類で化学組成の違いに対応する系列の低温度星。表面温度はR型星、N型星よりも低くく、M型星に近い。炭素の多い星のうち、大気の炭素と酸素の組成比がC/O>1のとき炭素星、C/O<1のときS型星とされる。酸化ジルコニウム(ZrO)の分子の吸収帯が際立って強い。Zrの他に、ストロンチウムSr、イットリウムY、バリウムBaなど、s過程元素に富んでいる。漸近巨星分枝進化にあり、ヘリウム殻フラッシュ(熱パルス)で合成された元素が対流によって表面まで運ばれている。半減期の短い(2.1x105年)放射性s過程元素テクネチウムTcが見られるのがその証拠である。S型星の大部分が変光星である。1922年にメリル(P.W.Merrill)により導入された。
2023年04月18日更新
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