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ハーバード分類

高

よみ方

はーばーどぶんるい

英 語

Harvard classification

説 明

星のスペクトル分類の一つ。1918-24年にかけて、ハーバード大学天文台ピッカリング(E. Pickering)と キャノン(A.J. Cannon)は30万近い星を線スペクトルの特徴にもとづいて分類し、ヘンリードレーパー星表として出版した。当初は分類にはアルファベットが順につけられたが、後に温度系列および化学組成の系列にもとづき、O, B, A, F, G, K, M型、およびR, N, S型に整理された。スペクトル型(星の)も参照。

2021年10月25日更新

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    星のスペクトルのハーバード分類。最も高温のO型ではヘリウムの吸収線が特徴である。温度が下がるにつれてさまざまな中性原子の吸収線、さらに低温になると分子の吸収帯がスペクトル型の決定に使われる。具体的には、B型からA型では水素のバルマー系列の吸収線(Hα~Hε…)が顕著である。F型からG型にかけてはカルシウムのHK線が強く、K型に向かうにつれ多数の中性原子(金属)の吸収線が現れそれによって紫外部分の連続光が弱まる。M型星ではさまざまな分子とくにTiOのバンドが目立つ。
    (粟野諭美・田島由起子・田鍋和仁・乗本祐慈・福江 純 共著『マルチメディア 宇宙スペクトル博物館<可視光編>天空からの虹色の便り』裳華房に掲載の図を編集して作成。O型からK型までは主系列星(V)、M型は巨星(III)のスペクトルであることに注意)。
    星のスペクトルのハーバード分類(カラー版)。一番上のM42はオリオン大星雲(HII領域)のスペクトルで輝線スペクトルである。
    (粟野諭美・田島由起子・田鍋和仁・乗本祐慈・福江 純 共著『マルチメディア 宇宙スペクトル博物館<可視光編>天空からの虹色の便り』裳華房より引用)。
    https://www.shokabo.co.jp/sp_opt/star/list/csp_s.jpg
    ハーバード分類の系列。安藤裕康「星の明るさと色」、シリーズ現代天文学第7巻、野本・定金・佐藤編『恒星』1.1節 図1.1(日本評論社)を改変。
    この系列を覚えるためのしゃれた文章がいくつかある。Oh, Be a Fine Girl (Guy), Kiss Me Right Now. Smack! Only Bad Astronomers Forget Generally Known Mnemonics. (Mnemonics:記憶術)この他にも色々とあるので探してみたらいかが?機知があるものが好まれる。