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オールトの雲

高

よみ方

おーるとのくも

英 語

Oort Cloud

説 明

太陽系を取り囲む大きさ1万から10万 auの球殻状の微惑星の分布。惑星形成期に巨大惑星の領域にあった氷微惑星は巨大惑星から受ける重力作用によって跳ね飛ばされ、円から大きくずれた細長い楕円軌道をとるようになる。遠日点距離が1万 au程度になるまで楕円がゆがむと、太陽系外から受ける力、すなわち天の川銀河銀河系)が及ぼす潮汐力や近傍を通過する恒星や分子雲の重力の影響のため、微惑星軌道の近日点が次第に太陽から離れていく。このようにして太陽系を取り囲む大きさ1万から10万 auのオールトの雲ができる。彗星のうち軌道長半径の大きいものはここからやってきたと考えられており、この彗星の巣のことを、この考えの提唱者にちなんでオールトの雲と呼ぶ。実際、軌道長半径の大きな彗星の軌道面傾斜角は等方的に分布しており、このモデルで説明できる。一方、軌道長半径が10 au以下の彗星のほとんどは軌道面傾斜角が30度以下に集中しており、これらは海王星からの重力散乱により太陽から30-40 auのところに跳ね飛ばされた天体が起源であると考えられている。

2024年11月19日更新

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    オールトの雲の想像図(国立天文台/丸善出版)
    理科年表オフィシャルサイト
    https://official.rikanenpyo.jp/posts/6126
    * オールトの雲の広がりを示す想像図
    出典: 日本学術会議「太陽系天体の名称などに関する検討小委員会」製作のパンフレットより
    http://www.yac-j.or.jp/kyouzai/taiyo/