グレゴリオ暦
よみ方
ぐれごりおれき
英 語
Gregorian calendar
説 明
1582年にローマ教皇グレゴリオ13世(Pope Gregory XIII)によって、従来のユリウス暦を廃して新たに制定された暦。1582年10月15日金曜日から適用されている。ユリウス暦同様に太陽暦であるが、季節とのずれを改良する以下の置閏法に基づいている。
(1) 平年の1年は365日、うるう(閏)年は2月に1日加えて366日とする
(2) 西暦年数が4で割り切れる年はうるう年
(3) ただし、100で割り切れるが400で割り切れない年は平年
(1) と(2) はユリウス暦と同じだが、(3) が新たに加えられた。この規則により、400年に97回のうるう年があることになり、1年の平均の長さは、
(365×400 + 97) / 400 = 365.2425 日
となり、1太陽年(約365.24219日)とのずれは0.0003日となった。すなわち、3000年後でも季節とのずれはわずか1日弱である。
キリスト教徒にとって重要な祝祭日である復活祭の日取りの決定はローマ・カトリック教会にとって重要事項であった。もともとは太陰太陽暦であるユダヤ暦で決められていたが、ユリウス暦と季節のずれの影響が明らかになりはじめた頃のニケーア公会議(325年)で、復活祭は「春分後、初めての満月の直後の日曜日」と決められ、さらにそのときまでの季節とのずれを補正して、「春分の日は3月21日とする」ことも決められた。紀元前45年から使用されていたユリウス暦と季節とのずれは、グレゴリオ13世の時代には10日近くにもなっていたため、教皇は改暦を決断した。当時の有名な数学者・天文学者のクラビウス(C. Clavius)を中心とする法王直属の委員会は、天文学者・医者のリリウス(A. Lilius)が最初に考案した置閏法に基づいてグレゴリオ暦を制定した。グレゴリオ暦では、それまでのユリウス暦と季節のずれを解消するために、1582年10月4日(木)の翌日が1582年10月15日(金)となり、曜日は連続したが、日付は10日飛ばされている。暦(れき)も参照。
2023年09月15日更新
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